ジブリのアニメ「耳をすませば」の10年後を、中学時代の思い出シーンを交えて描いている。
月島雫は25歳、出版社に勤めている。
彼女は児童書の編集をしながら、物語の創作もしている。
この日、小説コンテストの落選通知が届いた。
10年も続けているが、全く芽が出ない。
落ち込んだ時はいつも、イタリアに行って音楽を学んでいる天沢聖司のことを思い出し、元気を取り戻す。
中学時代。
本好きの雫は、よく図書館に行って本を借りた。
ある時、借りた本のカードに、いつも天沢聖司という名があることに気づいた。
いつしか雫は、聖司の借りていない本を借りるのだという、変な対抗意識を持ち始めた。
夏休み、学校の図書室で、ついにその本を見つけて借りることができた。
その日は、親友の原田夕子と待ち合わせをしていた。
夕子は、好きでもない子からラブレターをもらったので、その相談をしたかったのだ。
二人のところに、ボールが転がってきた。
野球部の杉村竜也が、雫に声をかけた。
夕子が逃げ出した。
その後、雫はベンチに本を忘れたことを思い出し、取りに戻った。
聖司がその本を読んでいて、彼は、結末を話しながら雫に手渡した。
雫は、「嫌なやつだ」と思った。
ある日、図書館に勤める父に弁当を届けに出かけた雫は、電車の中で猫と隣り合わせになった。
その猫が気になった雫は、駅で降りる猫を追いかけて行った。
すると、アンティークの店があった。
中に入ると、凛々しい猫の人形が置かれていた。
退屈な作品である。
子供時代の雫が、舞台演劇みたいな演技で、鼻につく。
テーマ曲が「カントリーロード」から、「翼をください」に変わっている。
良い印象が残るのは、この曲を歌うシーンだけだ。