奥田瑛二主演、日本の映画である。
本覺坊は夢を見ていた。
靄が立ち込める河原を歩いていると、師の千利休が歩いているのが見えた。
本覺坊が声をかけると、師は「そなたの来るところではない」と言う。
目覚めた本覺坊は、祀っている千利休の位牌を拝んだ。
千利休が没して27年、世の中は徳川の時代になっていた。
ある日、本覺坊は織田有楽斎の屋敷を訪ねた。
有楽斎は、千利休の死の真相に強い興味を持っていた。
千利休の一番の愛弟子だった本覺坊は、千利休の死の真相と、死に臨んでの心境を調べ始めた。
一年ほどが経った。
本覺坊は、かつて千利休が山崎の妙喜庵で茶会を開いたときのことを、思い出した。
その茶会は長引き、すっかり夜になった。
本覺坊が灯りを持っていくと、客人は二人いて、一人は山上宗二だった。
彼は、「死」と書かれた掛け軸に対して、熱っぽく語っていた。
もう一人の客人について、本覺坊は思い出せなかった。
物語は、淡々と進み、少し退屈だ。