フランス、デンマーク合作のアニメーション映画である。
19世紀、ロシア、サンクトペテルブルク。
少女サーシャは、大好きな祖父オルキンが、砕氷船ダバイ号で北極点に向けて出港するのを見送った。
勇猛なオルキンは、ロシア海軍の著名な探検家だったが、その航海で行方不明になった。
ダバイ号は沈没したと考えられ、最終到達点を確認したものには100万ルーブルの賞金が出る。
15歳になったサーシャは、祖父を記念した「オルキン図書館」に忍び込んだ。
そこで祖父の記念品を見ているとき、ロシア皇帝の甥トムスキー王子が、秘書を伴って入ってきた。
咄嗟に隠れたサーシャは、トムスキーが祖父の悪口を言っているのを聞いた。
サーシャの父イヴァンは、ローマ大使に着任することが決まりかけていた。
彼は、サーシャの社交会デビューとなる舞踏会にトムスキー王子を招待して、好印象を与え、ローマ大使就任を決定づけようと考えていた。
舞踏会の前にサーシャは、祖父が遺した資料から、ダバイ号が計画とは別のルートを通った可能性に気づいた。
舞踏会で彼女は、トムスキーにダバイ号の再調査を求めたが、オルキンを嫌う彼は拒否した。
そして、オルキンを貶める口実として、大袈裟に抗議し、立ち去った。
ローマ大使が絶望になった父は、サーシャを責めた。
祖父と同じ気性を持つサーシャは、その夜、一人家を出て、港に向かった。
線のない画像が不思議な感じを与えるが、北極の寒さが、ひしひしと伝わってくる。
その場にいるような感じがして、本当に寒い。
サーシャは、「ゴールデンカムイ」のアシリパみたいで、肩入れしたくなる。