日本のアニメーション映画である。
海辺の街、日ノ坂町。
夏の日。
主人公・なぎさが通う日ノ坂高校のグラウンドでは、女子ラクロス部の練習試合があった。
相手は、私立鶴ヶ丘女子学園。
県大会に出る強豪だ。
日ノ坂高校は、負けた。
2年生で、次期部長になるかえでは、悔しさを滲ませた。
他の部員が、強くなろうと思っていないからだ。
なぎさ、かえで、雫、夕は、幼馴染だ。
幼い頃は中が良かったが、いつしか、かえでは優等生の夕に対してライバル心を持つようになった。
夕は、鶴ヶ丘女子学園ラクロス部の、次期キャプテンになる予定だ。
今日も夕に勝てなかったかえでは、夕の悪口を言う。
なぎさは、それを聞くのが嫌だった。
なぎさは、幼い頃、おばあちゃんから「コトダマ」の話を聞いた。
願い事は声に出すと叶う、悪いことを言うと自分に返ってくる。
なぎさは、コトダマがシャボン玉のように飛んでいくのが見えたのだった。
帰り道、なぎさは用があると言って二人と別れ、一人、お寺に行き、鐘を突いた。
ストレスを発散して、ふと見ると蛙がいる。
「雨になるといいね」と言うと、急に降り出した。
慌てて駆け出したなぎさは、誰もいない古い喫茶店に雨宿りした。
「アクアマリン」という店で、たくさんのレコードあり、放送機材もあった。
なぎさは、面白半分に機材のスイッチを入れてしゃべった。
そして、メアドを告げて放送を終了した。
翌朝、父にアクアマリンのことを聞くと、以前、ミニFMの放送局があったと言う。
なぎさの元に、元アクアマリンのDJの娘だという人からメールが来た。
相手は、とても腹を立てている。
この作品は、とても美しく、感動的だ。
舞台は、湘南をモデルにした架空の街であ。
山と海に囲まれ、都会過ぎず田舎過ぎず、青春を描くのには最適の街だろう。