1930年代のシカゴ。
主人公エメットは、天才ギタリストだ。
しかし、自由奔放で演奏に遅刻するなどは日常茶飯事。
それでも、演奏が素晴らしく、いつも拍手喝采を浴びている。
また彼は、娼婦の元締めもしていた。
ある日、三日月に乗って舞台に登場することを思いついた彼は、早速セットを作らせる。
ところが、「落ちたら首の骨を折る」と言われて、怖じ気づいてしまう。
酒を飲んで、何とか登場したが、散々だった。
休日、友人のビルとニュージャージーの海へ、遊びに行った。
そこで女性二人をナンパしたが、賭に負けたエメットは、小柄なハッティとペアになった。
ハッティは、口がきけず、字も下手で筆談もままならない。
エメットは、口汚く罵るのだが、ハッティは穏やかで優しい。
一夜を共にして、心が通じ合う。
暫くしてエメットは、仕事に穴を開け、クビになった。
エメットはハッティと二人、ハリウッドへ行く。
ハッティが、映画に出演することになった。
出番は30秒ほどで、台詞はない。
エメットは、それが気に入らず、東部へ戻ってくる。
上流階級出身で小説家のブランチは、刺激を求めていた。
エメットとブランチは、突然、結婚する。
この作品は、心が痛む。
とても、切ない。
好き勝手に奔放に暮らしてきたエメットが、本当の愛に気づくのだが。
エメットは架空の人物だが、ドキュメンタリーのような映画にしている。
途中、笑えるシーンもあって、飽きさせない作品だ。