captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

蜜蜂と遠雷

松岡茉優主演、日本の映画である。

 

3年に一度開かれる芳ヶ江国際ピアノコンクールの優勝者は、その後、著名なコンクールで優勝することが多い。

 

20歳の栄伝亜夜は、久しぶりのコンクールに緊張していた。

 

かつて天才少女と呼ばれていた彼女は、7年前に母親を亡くし、表舞台から姿を消していた。

 

彼女が、震える指を押さえながら出番を待っていると、先に終わった少年が微笑みかけてきた。

 

少年は風間塵、16歳。

 

亜夜の演奏を聴いた審査員の嵯峨三枝子は、一次予選は通るが、その後は難しいと予想した。

 

今回の注目は、ジュリアード音楽院マサル・カルロス・レヴィ・アナトールだ。

 

完璧な演奏とルックスで、人気も高い。

 

28歳の高島明石は、楽器店に勤めるサラリーマンだ。

 

年齢的に、今回が最後のチャンスである。

 

彼は、専門家だけではなく、生活者の音楽というものがあると信じている。

 

一次予選後の審査会で、風間塵の評価が分かれていた。

 

彼を批判する審査員に対して、嵯峨はピアノ演奏の大家ユウジ・フォン = ホフマンの手紙を見せた。

 

それは、塵を高く評価していた。

 

 

平坦な作品である。

 

音楽に抑揚はつきものなのに、物語に抑揚が無い。

 

演奏に興味のない人は、寝てしまうだろう。

 

 

僕のワンダフル・ジャーニー

アメリカの映画である。

 

前作「僕のワンダフル・ライフ」から数年後。

 

僕こと犬のベイリーは、年老いて走り回るのがキツくなっていた。

 

それは、飼い主のイーサン・モンゴメリーも同じだ。

 

それでも、互いにボール遊びは楽しかった。

 

ミシガンの農場での生活は、快適だ。

 

イーサンと妻ハンナ、そして息子ヘンリーの嫁グロリア、孫娘クラリティ・ジューン ( 愛称 C.J ) の四人で暮らしている。

 

イーサンとハンナの息子ヘンリーは、グロリアが妊娠8ヶ月の時に事故で亡くなった。

 

歌手をしていたグロリアは、ミシガンの田舎で仕事が無いのが、大いに不満だ。

 

それに、犬が嫌いである。

 

さらに、夫の死をちゃんと受け止める事ができず、いつもイライラしていた。

 

そしてついに、まだ赤ちゃんのC.Jを連れて、家を出た。

 

その後、ベイリーの胃に腫瘍が見つかった。

 

医者も手の施しようがなく、ベイリーは安楽死されることになった。

 

イーサンは、ベイリーが旅立つ直前に「また戻ってきて、今度はC.Jを幸せにしてやってくれ」と頼んだ。

 

ベイリーは、ビーグル犬の女の子に生まれ変わった。

 

今度の名前は、モリーだ。

 

モリーの兄弟ロッキーをもらいに、トレントという男の子がやってきた。

 

その時、懐かしい匂いがした。

 

モリーが窓から覗くと、成長したC.Jがいた。

 

モリーは、彼女を目掛けて駆け出した。

 

 

前作に続いて、何度も転生をしながら家族の元に戻ってくる犬の話だ。

 

今回も、感動的な作品に仕上がっている。

旅立ちの時

アメリカの映画である。

 

高校生のダニーが三振して、試合が終了した。

 

友達と別れ、ダニーは自転車で帰宅した。

 

途中、一台の車がついてきたのに気づいた彼は、自転車を停めて点検するふりをして、やり過ごした。

 

車は、彼の家のそばで停車した。

 

ダニーは、反対方向へ走り、草むらに自転車を捨てて、家の近くまで駆けた。

 

そして、飼い犬を使って弟を呼び出し、街角で両親を待った。

 

その後、一家は家を捨てて逃走した。

 

彼の両親は、1970年代にテロ活動をしていた。

 

ある時、ナパーム弾製造の工場を爆破し、警備員を失明させた。

 

その後、彼らは指名手配された。

 

彼らは、地下組織の援助で、各地を転々としながら逃亡生活を続けていた。

 

それはダニーが2歳の時からだ。

 

ダニーにとって逃亡生活が全てで、いく先々で、名前や髪型などを変えた。

 

逃亡生活の途中、弟ができたのだった。

 

一家は、組織のおかげで、新しい身分と家を得た。

 

ダニーはマイケルと名前を変えて、新たな高校に転校した。

 

彼は、そこで音楽と家庭科の授業を選択した。

 

音楽のフィリップ先生が、彼のピアノの才能を見出した。

 

先生は、いつでも家のピアノを弾きにおいでと、彼を誘った。

 

ダニーが先生の家を訪ね、呼び鈴を鳴らしても誰も出てこない。

 

鍵が開いていたので、彼は中に入ってピアノを弾き始めた。

 

先生の娘でダニーと同級生のローナが、二階から降りてきた。

 

二人は、意気投合した。

 

 

FBIに追われている割には、緊張感が感じられない。

 

話の中心はダニーとローナの恋愛なのだが、両親がいつ捕まるかも知れないというサスペンスが微弱なので、感情移入ができない。

 

 

東京タワー

岡田准一主演、日本の映画である。

 

大学生の小島透と、セレクトショップを経営している浅野詩史が、東京タワーが見える高級マンションの一室で愛し合っている。

 

透が18歳の時、母の陽子に連れられて参加したパーティーで詩史と出会った。

 

二人は、親子ほど歳が離れている。

 

詩史の夫は人気CMプランナーであり、詩史自身も店を経営していて、何不自由ない生活をしていた。

 

しかし、詩史には満たされない部分があった。

 

透と詩史は、会った時から惹かれあった。

 

詩史は透と会うことで、心の隙間を埋めた。

 

透も、母との煩わしい関係から逃れたく、詩史と会っていた。

 

ただ、連絡は詩史の方からしかしないという約束だ。

 

連絡待つ間、透は詩史の好きな本を読んだり、詩史の好きな音楽を聴いたりして過ごした。

 

透の友人である大原耕二は、年上の女性と恋愛している透に興味を持っていた。

 

ある日彼は、駐車場で車を停めるのに四苦八苦している女性を助けてあげた。

 

彼女は、川野喜美子という人妻だった。

 

二人は関係を持った。

 

 

二組の不倫の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

アメリカの映画である。

 

2009年、春。

 

マイケル・ジャクソンは、10年ぶりとなるコンサートツアーを企画していた。

 

4月15日に、オーディションに合格したダンサー達のインタビューが、撮影された。

 

コンサートでの、マイケルの登場シーンの予定が映された。

 

1ヶ月前の、3月5日。

 

ロンドンでマイケルは、新作公演「THIS IS IT」を行うことを発表した。

 

彼のヒット曲を中心にした構成で、50回の公演チケットは、瞬く間に完売した。

 

オーデションの風景。

 

マイケルやスタッフの前で、大勢のダンサーが踊っている。

 

そして、メインダンサーが発表された。

 

合格したダンサー達は、公演で使う映像の撮影に参加した。

 

マイケルも参加して、作り上げていく。

 

 

この作品は、2009年7月から始まるコンサートツアー「THIS IS IT」のリハーサルや、関係者のインタビューで構成されている。

 

マイケルは、6月25日に急死したため、コンサートは実現しなかった。

 

コンサートを一つの作品として作り上げていく、マイケルのプロ根性やサービス精神に感動する作品だ。

 

舞台裏が見られるのも、楽しい。

 

 

DEATH NOTE リライト 幻視する神

日本のアニメーション映画である。

 

高校生の夜神月 ( やがみ らいと ) は、空から校庭に何かが落ちてくるのを見た。

 

それは、「DEATH NOTE」と書かれた一冊のノートだった。

 

中には、このノートを使用するにあたってのルールが書かれていた。

 

このノートに名前を書かれたものは死ぬ。

 

夜、月の部屋に死神リュークが現れた。

 

そのノートを持っているものにだけ、リュークの姿が見える。

 

リュークは、ノートの使用を続けるか、それとも元の生活に戻るかの選択を、彼に迫った。

 

月は、続けることを決めた。

 

ノートには、凶悪な犯罪者の名前が、びっしり書かれていた。

 

世界の凶悪犯が、相次いで心臓麻痺で死んだため、ICPOが捜査に乗り出した。

 

殺している正体不明の人間を、世間はキラと呼んでもてはやした。

 

ICPOは、代理人ワタリを通じて、探偵Lに捜査協力を求めてきた。

 

全世界同時中継と銘打ってテレビに登場したLは、本名を晒し、キラを挑発した。

 

月は、早速Lの名前をノートに書き込んだ。

 

カメラの前でLは、心臓麻痺で死んだ。

 

画面が消え、Lの声だけが流れた。

 

死んだのは、Lを装った死刑囚だった。

 

そして、放送は関東地方だけに流されたものだった。

 

Lはキラがいる範囲を絞り込んだのだ。

 

 

Lは、実写版よりアニメの方が魅力的だ。

 

 

 

ゴスフォード・パーク

イギリスの映画である。

 

1932年、秋。

 

マナーハウスゴスフォード・パーク」で、週末のハンティングパーティーが開催された。

 

主催は、ゴスフォード・パークの持ち主で、裕福な貴族であるウィリアム・マッコードルと、夫人のシルヴィアだ。

 

シルヴィアの叔母であるコンスタンツ・トレンサム伯爵夫人をはじめ、俳優や映画プロデューサーなど、貴族達が大勢訪れた。

 

彼らの多くは、マッコードルのお金が目当てだった。

 

階下では、召使い達が忙しく働いている。

 

階上の貴族達は、互いに探りを入れあっている。

 

一行は、キジ狩りに出かけた。

 

狩りの最中に、1発の銃弾がウィリアムの体をかすめた。

 

そしてその夜、ウィリアムは殺された。

 

 

ミステリーなので、これ以上書くのはやめておいた方がいいだろう。

 

この作品は登場人物が多く、人間関係の把握に苦労する。

 

イギリスの階級社会の様子が知れて、興味深い映画だ。

 

アガサ・クリスティの小説を読んでいる雰囲気である。