captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

3月のライオン

神木隆之介主演、日本の映画である。

 

8歳の桐山零は、交通事故で両親と妹を亡くし、独りになった。

 

葬儀場に来た父の親友で将棋のプロ棋士である幸田が、零を引き取った。

 

将棋が上達した零は、中学生でプロ棋士になる。

 

そのことが幸田の実子、香子、歩と軋轢を生み、零は幸田家を出て独り暮らしを始めた。

 

高校生の頃だ。

 

零は、育ての親であり将棋の師匠でもある幸田に勝利し、悩む。

 

そんなとき、川本三姉妹、あかり、ひなた、モモに出逢った。

 

川本家は、父が家出し、母は他界、長女あかりが母親代わりだった。

 

三姉妹と近くに住む祖父は、暖かく零を受け入れた。

 

将棋を通しての、成長物語である。

 

友情、努力、勝利の「売れる三要素」 が、盛り込まれている。

 

実際に、原作のマンガは売れている。

 

映画の方は、前編、後編のに作品に分割されていて、長い。

 

盛り込みすぎで、長くなってしまったのだろう。

 

シナリオ作家の力量がなく、2時間に納められなかったのか。

 

あれもこれも、盛り込みすぎた。

 

その分、見応えがあり、矛盾するところがない。

 

前編後編、合わせて4時間40分程もある。

 

 

ハーフ・ア・チャンス

アラン・ドロン、ジャン = ポール・ベルモンド主演、フランスの映画である。

 

高級車ばかりを専門に盗んで服役していたアリスは、20歳になって出所した。

 

服役中に母ジュリエットは亡くなっていて、カセットテープが遺されていた。

 

そこには、彼女が若い頃、同時に2人の男を愛してアリスを身籠もったが、父親はどちらか分からない、などといったことが吹き込まれていた。

 

アリスは、2人を訪ねた。

 

先ず、高級車ディーラーのレオ。

 

次に、レストランオーナーのジュリアン。

 

2人とも、突然現われた娘に、大喜びだ。

 

血液検査で決着を付けようとしたが、あいにく休日である。

 

アリスは2人を残して、ディスコに行った。

 

そこでアリスは男達に襲われ、ガソリンスタンドから車を盗んで逃げ出した。

 

その車には、マフィアの金が積まれていて、GPSも付いている。

 

マリアは、ジュリアン宅に乗り付け、父親候補2人と車を移動させた。

 

マフィアを追っている刑事達が、先に車を見つけて、金の入った鞄を押収した。

 

マフィアは、アリスが盗んだものだと勘違いして、ジュリアン達に脅しをかけた。

 

そして、ジュリアンのヘリコプターやレオの高級車を爆破する。

 

元軍人のレオと大泥棒のジュリアンは、マフィアに報復する。

 

ボスの誕生日パーティーで、自宅やクルーザーなど木っ端微塵に爆破したのだ。

 

マフィアも、黙ってはいない。

 

フランス映画らしく、愉快で楽しい作品だ。

スノーピアサー

韓国、アメリカ、フランス合作の映画である。

 

2014年、地球温暖化を防ぐため、人類は化学薬品CWー7を散布した。

 

それにより、急激に寒冷化した地球は氷に蔽われ、人類は滅亡した。

 

僅かに残った人々は、永久機関によって走り続ける列車「スノーピアサー」 に乗り込んでいた。

 

これは、ウィルフォード産業が開発した世界周遊列車だ。

 

17年後。

 

列車は、貴族階級が平民を支配する社会になっていた。

 

階級の上の者達が前の方の車両に、平民は最後尾の車両に押し込められていた。

 

武装した兵士が、定期的に平民の人数を数えにきて、食料を配布する。

 

平民は、支給されるゼリー状のプロテインだけ与えられていた。

 

カーティスは、若いエドカーとともに革命を企てていた。

 

成功後には、長老ギリアムに指導者になってもらう算段だ。

 

ギリアムは、時折プロテインに入れられている赤いメモを見て、カーティスに指示を出していた。

 

兵士の銃には弾が入っていない、と見たカーティスは、実力行使に出る。

 

他の者達も、彼の後に続いた。

 

彼らは扉を突破して突き進むが、扉の向こうには、斧で武装した兵士集団が待ち構えていた。

 

列車の中を1つの閉じた世界にした、他にないアイデアの作品だ。

 

 

 

 

地上最大のショウ

チャールトン・ヘストン主演、アメリカの映画である。

 

ブラッドは、サーカス団を率いる座長だ。

 

新年を迎え、大都市だけまわる短期興行か、地方都市も含めた年間興行になるか、団員達はやきもきしていた。

 

収入に関わるからだ。

 

ブラッドは、短期興行で利益を確保したい経営陣を説き伏せ、年間興行が決定する。

 

空中ブランコのスター、グレート・セバスチャンを迎えて、客を呼び込む作戦だ。

 

プレイボーイとして名高い彼が来ることで、女性団員達はざわついた。

 

また、自分のポジションを奪われるホリーは、心中穏やかでない。

 

ホリーはブラッドの恋人でもある。

 

セバスチャンが合流した日から、ホリーは彼と張り合って、危険な技を披露する。

 

見かねたブラッドは、安全ネットを取り付けて興行を続けた。

 

ある日、ホリーの気を引くために、セバスチャンはネットを取り外して、危険な技に挑戦した。

 

そして、転落して重傷を負う。

 

それでもショウは続けられた。

 

ジェームズ・スチュアートが、道化師役で出ている。

 

全てピエロのメイクで出ている。

アラン・ドロンのゾロ

イタリア、フランス合作の映画である。

 

剣の使い手であるディエゴは、港町で旧友ミゲルと再会した。

 

ミゲルはヌエバ・アラゴナの新しい総督として、家族とともに赴任する途中だった。

 

再会の祝杯をあげたあと、ミゲルが暗殺された。

 

ディエゴは、ミゲルの理想を実現するために、新総督となった。

 

アラゴナは、前の総督が死んだ後、ウエルタ大佐が実質的に支配していた。

 

住民は搾取され、苦しんでいる。

 

ディエゴは、無能を装い、しばらくウエルタ大佐の動向を見守ることにした。

 

ある日彼は、口はきけないが、誠実な従者を伴って街に出た。

 

そこで、少年から伝説の英雄「ゾロ」 の話を聞く。

 

ディエゴは、黒の帽子、黒のマスク、黒のマントなど全身黒ずくめの衣装でゾロになりすまし、横暴な軍隊を退治していく。

 

ただ、誰も殺さないことをミゲルと約束してきたため、痛めつけるだけだ。

 

ウエルタ大佐は、美女オルテンシアに求婚していた。

 

しかし彼女は、ウエルタを拒否する。

 

ウエルタは、無理やり彼女の唇を奪うが、そこにゾロが現われた。

 

ゾロに屈辱を味あわされたウエルタは、復讐を誓う。

 

娯楽作品のお手本のような作品だ。

 

 

 

 

必死剣 鳥刺し

豊川悦司主演、日本の映画である。

 

江戸時代。

 

東北の小さな海坂藩、藩主右京太夫は側室の連子に入れあげて、贅沢三昧。

 

藩の財政は、火の車だ。

 

そんな折、藩士・物頭の兼見三左ェ門が、大勢がいる中で連子を刺殺した。

 

打ち首覚悟の上でのことだったが、極めて軽い沙汰で済んだ。

 

言い渡されたのは、役職を解かれた上で禄高の半減、そして1年間の閉門だった。

 

1年の間、兼見の亡き妻の姪、里尾が彼の世話をしていた。

 

1年後、許された兼見は、客人に会うこともなく、藩の領内を歩いて回った。

 

2年経ち、禄高を増額され、近習頭取の役を与えられた。

 

これは、中老・津田の思惑だ。

 

剣の達人である兼見が、必要だったのだ。

 

この作品は、時間が前後して、ややこしい。

 

知識を持たないで観ると、かなり混乱するだろう。

 

そこが、監督の狙いなのかどうかは、知らないが。

 

邦画は、時代劇の方が台詞が丁寧で、いい。

 

 

天国の門

アメリカの映画である。

 

1870年。

 

ハーバード大学の卒業式に、ジェームズ・アベリルとビル・アーバインの姿があった。

 

20年後。

 

ワイオミングにも、東欧からの移民が増えて問題になっていた。

 

元からいる牧場主達は、会議を招集して移民を虐殺する計画を立てる。

 

その数、125人だ。

 

その中に、堕落した生活をおくっているビルの姿があった。

 

この土地に保安官として赴任したジェームズは、ビルから虐殺計画を聞き、阻止すべく行動に移る。

 

まず、移民が集まる酒場の主人ジョンに、そして彼が思いを寄せるエラに話した。

 

エラは、ネイトから求婚される。

 

牧場主達に雇われた兵隊が、向かってきていた。

 

アベリルは、ローラースケート場「天国の門」 に移民達を集め、虐殺計画を話した。

 

そして、傭兵達が到着する。

 

なんとも、後味の悪い映画だ。

 

お金を出して、こんなものを見せられたら、堪らないだろう。