アメリカの映画である。
第二次大戦後のブルガリア。
少年デビッドは、収容所で強制労働をさせられていた。
家族とは引き離され、自分の名前がデビッドであること以外、何も分からない。
そんな幼いデビッドを、ヨハンは父のように守っていた。
デビッドが12歳になったある日、彼が犯した些細な罪を被って、ヨハンが殺された。
ヨハンから生きることの大切さを聞かされていたデビッドは、悲しみに耐え、生きる決意をする。
暫くして、収容所の関係者から封筒を渡され、秘密裏に脱出させてもらった。
デンマークに行けと言われた彼は、国境を越えて、目立たないように旅を続けた。
ギリシャからイタリアへ渡ったある日、1人の少女に出会い、家族の暖かさを知る。
そして、封筒を開けてみた。
そこには、幼い頃の自分と一緒に写っている、美しい女性の写真が貼られた身分証明書が入っていた。
デビッドは、会わねばならない気がして、そっと、少女の家を抜け出し、旅を続けた。
次に出会ったソフィーという老婆は、わけありげなデビッドをスイスの自宅に連れて行った。
デビッドは、店先にある一冊の本を目にした。
その本は、収容所で夫と息子を亡くした女性の体験談で、著者の写真が、あの身分証明書に写っていた女生と同じ人だった。
デビッドは、デンマークへ向かう。
素直に感動できる作品だ。
けなげなデビッドに、感情移入してしまう。