トニー・レオン主演、香港・中国合作の映画だ。
全体的に、重苦しい作品になっている。
1930年代のはじめ、東北カンフー界の重鎮・宮宝森が、南部の佛山にやってきた。
南部の拳法を、北部に伝えてくれる者を探しに来たのだった。
選ばれたのが、主人公・葉問だった。
ところが、東北へ行こうとした頃、日中戦争が勃発し、行けなくなってしまった。
戦争が進むにつれ、食べる物も不足し、貧困の度合いも進んでいく。
彼は妻子を田舎に帰し、自らは香港へ渡る。
この作品は、淡々と物語が進んでいくので、退屈な物になっている。
それを補うのが、宮宝森の娘であり、カンフーの使い手である宮若梅だ。
チャン・ツィーイーが演じている。
彼女のアクションシーンが、極めて美しい。
この映画の中で最も盛り上がるのが、彼女と兄との対決シーンである。
物語の前半部分で、破門された兄が最強で危険な人物のように描かれていたので、葉問との対決を期待していたのに、それはなかった。
なかったけれど、このシーンが美しかったので満足するとしよう。
後半、主人公・葉問の活躍シーンは無く、変な作品である。