日本のアニメーション映画である。
中学一年生の安西こころは、いじめを受けて学校に通えなくなった。
母は、こころをフリースクールに連れて行った。
そこの喜多嶋先生は優しかったが、こころは打ち解けられず、家に引きこもる様になった。
5月のある日、突然、部屋の姿見が光りだした。
こころは、恐る恐る、鏡に触れた。
その瞬間、鏡の中に引き込まれ、気がつくと別の場所にいた。
そこに、狼の仮面を被った小柄な少女がいて、嫌がるこころを城の中に引き摺り込んだ。
中には、こころと同じ様にして連れてこられた同世代の子が、6人いた。
仮面の少女は自分を「オオカミサマ」、7人を「赤ずきんちゃん」と呼んだ。
そして、城の説明を始めた。
3月30日までに、願いを叶える部屋の鍵を見つけること。
それは、一つしかない。
城には鏡を通って来ることができるが、それは日本時間の午前9時から午後5時まで。
そして、時間が過ぎてもここにいたら、狼に食われる。
その日、城にいた者は連帯責任を負う。
誰かが願いを叶えたら、この城を出た時に、ここでの記憶が消える、などだ。
7人は自己紹介を始めた。
女子は、中3のアキ、中2のフウカ、中1のこころ。
男子は、中3のスバル、中2のマサムネ、中1のリオンとウレシノ。
こころは、しばらく城には行かなかった。
近所に住む同級生の東野萌が、いつも学校の連絡を郵便受けに入れてくれていた。
彼女と仲良くしたいのだが、こころは2階の部屋から見ているだけだ。
6月になって、こころは城に行ってみた。
他の子達は、ずっと通っていたようだ。
みんな、こころを歓迎してくれた。
この作品は、ストーリーが良く、主人公の心情が伝わって来る。
ただ、吹き替えが下手すぎて、ものすごく不愉快な気分になった。
オオカミサマ役の芦田愛菜は、わざと下手に演じているのだろうか。
まるで、文化祭の舞台演劇みたいな言い回しだ。
自分が極めて下手に演じることで、主役を持ち上げようとしているのかもしれない、というのは考えすぎか。
その他の吹き替えもド素人ばかりで、混じっている名声優の高山みなみや梶裕貴とのギャップがあまりにも大きすぎて、残念な作品になっている。
プロの声優が、いかに凄いのか、よくわかるが。
劇場版は残念な仕上がりだが、幸い、オーディオブック版はプロの声優陣が演じている。
高山みなみがコナンのセリフを言ったのは、ウケた。