英国諜報部MI6のアンドリュー・オズナードは、女癖が悪く、パナマに左遷された。
与えられた任務は、パナマ運河返還後の国の情勢を探ることだ。
アンドリューは、英国出身で現地で紳士服の仕立屋をしているハリーに、接触する。
高級紳士服を仕立てるハリーは、大統領をはじめ政財界に多くの知り合いがいて、情報源にうってつけだ。
しかも、農園経営に失敗して多額の借金を抱えていたため、金で釣るのは容易かった。
またハリーは、英国で事件を起こして服役し、その後パナマに渡ってきたのだった。
経歴を詐称して結婚し、2人の子供がいる。
そしてハリーの妻ルイーザは、パナマ運河委員会に勤めている。
ハリーは、ノエリガ政権時代にレジスタンス活動をしていた友人のミッキー、マルタ達が、武装して蜂起する計画があることを、アンドリューに告げる。
また、政府はパナマ運河を、外国に売る計画があると示唆する。
これらの情報を結びつけたアンドリューは、MI6に報告。
MI6は、地下活動組織の資金を米国から引き出した。
米国は、パナマ攻撃の計画を立てた。
真面目で気の弱い仕立屋が、諜報員に利用されて、道を外していく。
「人を不幸にするのは、常に真実だ。」 みたいな台詞が、何度も出てくる。