ニューヨーク。
コロンビア大学で言語学を教えているアリスは、50歳の誕生日を迎えた。
優しい夫のジョンは医師である。
誕生日を祝いに長女アナ、次女リディア、長男トム、アナの恋人チャーリーが来ていた。
やがてアリスは、授業で言葉を失念したり、ジョギング中にキャンパスで迷ったりし始めた。
念のため医師の診断を受ける。
再度、診察した結果、若年性アルツハイマーと診断された。
遺伝性のもので、検査の結果、長女アナも、その遺伝子を受け継いでいた。
アナは妊娠しており、お腹の子供が心配だ。
アリスの症状は、進行していく。
物語は、淡々としていて、全てが現実的だ。
ドキュメンタリーを見ている感じがする。
頭脳明晰な人ほど発見が遅れ、進行が早いらしい。
これは、どこの家庭にも起こりうる話である。
お涙頂戴的な話にしていないのがいい。