captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

スターリンの葬送狂騒曲

イギリス、フランス合作の映画である。

 

1953年、ソビエトではスターリンによる粛清が続いていた。

 

国民の誰もが、「リスト」 に載ることを恐れている。

 

リストに載った者は逮捕され、処刑されるか、良くてもシベリア送りになった。

 

側近達も、例外ではない。

 

ある日スターリンは、コンサートの録音レコードを要求した。

 

その日は録音をしておらず、急遽、再演して録音した。

 

ピアニストのマリアは、レコードの袋にメモを忍ばせた。

 

待ち焦がれたレコードを受け取ったスターリンは、床に落ちたメモを拾い上げた。

 

そこには、彼を罵倒する言葉が書かれていた。

 

一笑に付した後、彼は、その場に倒れ込んだ。

 

翌朝、食事を運んだメイドが、スターリンが倒れているのを見付けた。

 

NKVDのベリヤが最初に来て、床に落ちているメモを拾った。

 

そして、金庫から「リスト」 を取り出し、部下に渡した。

 

次々に側近が集まり、対応策を練る。

 

優秀な医師達は、全て、粛清されていた。

 

そこで、既に引退した医師や看護師などを集めて、診断させた。

 

脳出血で半身不随、回復は不可能という診断だった。

 

スターリンは、その後、一時意識取り戻したが、死亡した。

 

臨時にトップの座に着いたのは、側近のマレンコフだ。

 

しかし、場を仕切っているのは実力者のベリヤである。

 

彼は、優柔不断なマレンコフを思うように動かす。

 

フルシュチョフは、黙って見ているわけにはいかなかった。

 

この作品は、スターリン死後の、側近による権力争いを描いている。

 

内容は、とてもシリアスで、残酷だ。

 

しかし、ブラックなユーモアが随所に散りばめられていて、コメディと受け取ることも出来る。