イギリス、フランス合作の映画である。
国民の誰もが、「リスト」 に載ることを恐れている。
リストに載った者は逮捕され、処刑されるか、良くてもシベリア送りになった。
側近達も、例外ではない。
ある日スターリンは、コンサートの録音レコードを要求した。
その日は録音をしておらず、急遽、再演して録音した。
ピアニストのマリアは、レコードの袋にメモを忍ばせた。
待ち焦がれたレコードを受け取ったスターリンは、床に落ちたメモを拾い上げた。
そこには、彼を罵倒する言葉が書かれていた。
一笑に付した後、彼は、その場に倒れ込んだ。
翌朝、食事を運んだメイドが、スターリンが倒れているのを見付けた。
NKVDのベリヤが最初に来て、床に落ちているメモを拾った。
そして、金庫から「リスト」 を取り出し、部下に渡した。
次々に側近が集まり、対応策を練る。
優秀な医師達は、全て、粛清されていた。
そこで、既に引退した医師や看護師などを集めて、診断させた。
脳出血で半身不随、回復は不可能という診断だった。
スターリンは、その後、一時意識取り戻したが、死亡した。
臨時にトップの座に着いたのは、側近のマレンコフだ。
しかし、場を仕切っているのは実力者のベリヤである。
彼は、優柔不断なマレンコフを思うように動かす。
フルシュチョフは、黙って見ているわけにはいかなかった。
この作品は、スターリン死後の、側近による権力争いを描いている。
内容は、とてもシリアスで、残酷だ。
しかし、ブラックなユーモアが随所に散りばめられていて、コメディと受け取ることも出来る。