captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

ムッソリーニとお茶を

イギリス、イタリア合作の映画である。

 

第二次世界大戦直前の1935年、フィレンツェ

 

イギリス人服地商パオロの秘書をしているメアリーは、パオロの私生児ルカを英国紳士として育てて欲しいと頼まれた。

 

フィレンツェに滞在している英国人の貴婦人達に知り合いがいて、彼女らに教育を任せることにした。

 

中年のオバさん達 ( おばあさんといえる人もいる ) が、少年に作法を教え、楽しく愉快な日々を送る。

 

そこに、米国人のジョージやエルサも加わるが、粗雑な米国人を英国貴婦人達は快く思わない。

 

そんな日々も長くは続かなかった。

 

ルカは、パオロの指示でオーストリアに留学した。

 

ドイツ語を習得するためだ。

 

1940年。

 

帰国したルカが目にしたのは、強制収容所に入れられようとしている英国人達だった。

 

イタリアとイギリスは、敵同士として戦争していたのだ。

 

粗末な収容所でも英国流を貫こうとするオバさんたちは、なかなかパワフルである。

 

ルカは、密かに恋しているエルサのために、ユダヤ人に偽造パスポートを運んだりと、危険なことをしていた。

 

さて、「ムッソリーニとお茶を」というのは、映画の一シーンとして描かれている。

 

イタリア政府が外国人排斥を始めた頃、抗議のためにオバさんたちは、ムッソリーニに会いに行った。

 

ムッソリーニは彼女たちを、英国式にもてなしたのだ。

 

戦争という背景がありながら、コメディタッチで楽しい作品に仕上げている。