captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

レッドクリフ

中国、香港、台湾、日本、韓国の合作映画である。

 

三国志演義の中のハイライトの一つである、「赤壁の戦い」を描いたものだ。

 

主役の周瑜トニー・レオン諸葛孔明金城武が演じている。

 

三国志そのものは、小説にも漫画にもなっていて、「赤壁の戦い」は多くの人の知るところだ。

 

話の流れも勝敗もわかっている。

 

しかし、この作品は面白い。

 

スケールが、でかい。

 

推定15億人はいるであろう中国だからこそ、これがが実現するのだ。

 

この作品は、パート1、パート2合わせると、5時間にもなる大作である。

 

しかし、最後まで一気に観させてしまう魅力がある。

 

これを観れば、日常生活の些末なことなど、どうでも良くなってしまう。

 

しばらくすると、また観たくなる作品だ。

キング・オブ・エジプト

アメリカの映画である。

 

神々が支配していた古代エジプト

 

神と人は共存していた。

 

太陽神ラーの息子オシリスは、平和に国を治めていた。

 

オシリスが、王位を息子ホルスに譲る、その戴冠式に、弟セトが来た。

 

セトは、ラーによって砂漠に追いやられていたのだ。

 

戴冠式の最中、軍隊を連れてきたセトは、オシリスを殺し、ホルスの両目を奪う。

 

こそ泥の青年ベックは、神殿に忍び込みホルスの片目を盗み出す。

 

しかし、逃げる途中で、恋人ザヤが射殺されてしまった。

 

ベックは、ホルスに片目を返す代わりに、ザヤを生き返らせる約束をさせた。

 

そして、宿敵セトと戦う。

 

この作品は、莫大な制作費をかけた駄作である。

 

CG映像は、迫力があってすばらしい出来映えだ。

 

しかし、脚本が悪い。

 

さらに、最初にホルスが殺されなかった理由がわからない。

 

また、こそ泥であるはずのベックが、ヒーローの様に俊敏で強いのも、違和感がある。

 

映画自体に関係はないが、恋人ザヤの吹き替えは最低だ。

 

まるで小学生の学芸会である。

 

セトを吹き替えている小山力也以下、まともな声優で周りを固めているので、ザヤとベックの下手さが、目立ってしまっている。

 

ド素人を使わなくても、映像だけで客を呼べただろうに。

 

営業に、頭の悪いのがそろっているのだ。

 

それはともかくとして、駄作は駄作である。

 

こういう駄作を数多く観ることで、映画を観る目が養われるのだ。

 

 

子猫物語

30年ほど前の作品である。

 

監督は、畑正憲

 

茶虎の子猫・チャトランが、バグのプー助と友達になる。

 

川に流れてきた空き箱に載って、旅に出発した。

 

まだ躾けられていない子猫を主人公にして物語を作るのは、さぞかし苦労しただろう。

 

ドキュメンタリーではなく、無理矢理、物語に仕立てている。

 

こういうのは、近頃、流行らないのかもしれない。

 

ペット数では、猫が犬を超えた。

 

猫好きの人には、楽しめる作品だろう。

ブルージャスミン

ケイト・ブランシェット主演、アメリカの映画である。

 

主人公ジャスミンは、ニューヨークのセレブ妻だった。

 

ところが、夫が詐欺罪で逮捕され、家も財産もすべて失ってしまう。

 

失意のまま、ロサンゼルスに住んでいる異母妹の元へやってきた。

 

妹は、宝くじで当てた20万ドルをジャスミンの夫が言うまま投資して失った。

 

それが元で離婚し、男の子二人とアパート暮らしをしている。

 

妹は、新しく知り合ったチリという男性と婚約したが、傷心の姉をしばらく預かるため、結婚を延期する。

 

そのせいで、チリとジャスミンは、会えば口喧嘩だ。

 

ジャスミンは、大量の抗うつ剤を飲んでいるが、効き目がない。

 

この後、姉妹共々、新しい男性に出会い、交際を始める。

 

この作品は、現在のシーンの中に、頻繁に過去のシーンが入ってくる。

 

ジャスミンの着ている物が、あまり変化しないから、入り替わりが分かりにくい。

 

集中して観ないと、混乱してしまう。

 

派手にやり合う場面もないので、寝てしまうかもしれない。

 

結構、退屈な作品だ。

 

 

制服の処女 ( 1958 )

ドイツの映画である。

 

1931年に公開された作品の、リメイクだ。

 

舞台は、第一次世界大戦前のドイツ。

 

親を亡くした16歳の少女マヌエラは、上流社会の子女を教育する厳格な学校の寄宿舎に入れられる。

 

規則が厳しく、まるで軍隊のようなところだ。

 

思春期の女生徒たちは、自由に恋愛もできない。

 

そんな彼女たちの憧れは、女教師のベンブルグだった。

 

若い先生は、女生徒たちの憧れの的というよりむしろ、恋愛の対象だった。

 

なにせ、周りに男の子がいないのだ。

 

ある日、演劇会の成功を祝い、酒を飲んだ勢いもあって、マヌエラは、大勢がいる中でベンブルグ先生に、恋心を告白してしまった。

 

これを知った、校長 ( 女性 ) は、激怒する。

 

もともと、生徒たちに優しいベンブルグ先生のことが、気に入らなかったのだ。

 

校長は、ベンブルグ先生を辞職させる。

 

マヌエラは、大きなショックを受けた。

 

全体に、淡々と物語が進行していく。

 

規則よりも愛が大事だ、というのがテーマなのだが。

 

当時の時代背景を理解していないと、伝わらない作品だ。

 

今の日本では、高校生が制服を着るのは当たり前のことだが、当時、制服というのは軍人のものだった。

 

そしてドイツといえば、規律、規則、厳格、がイメージとしてある。

 

そういうことを踏まえて、不自由さの中で楽しみを見つける彼女たちが、きちんと描かれている。

 

 

チャイナタウン

ジャック・ニコルソン主演、アメリカの映画である。

 

主人公ジェイク・ギテスは、ロサンゼルスで私立探偵をしている。

 

ある日、モーレイ夫人と名乗る女性が、夫の浮気調査をして欲しいと相談に来た。

 

ギテスは、浮気現場の写真を撮った。

 

それが、どうしたわけか翌日の新聞に出てしまう。

 

事務所に行くと、昨日とは別の「モーレイ夫人」が、抗議に来ていた。

 

こちらが、本物だ。

 

彼の夫は、水道局のチーフエンジニアで、計画されているダム建設に反対していた。

 

そして、水死体で発見される。

 

時は、1900年頃。

 

この時代の私立探偵を主人公とした小説や映画は、沢山ある。

 

彼らは、タフガイであり、いつも痛い目に遭いながら、事件を解決する。

 

この作品は、ハッピーエンドではない。

 

後味の悪い映画だ。

 

最近の映画では、権力者側に付く警察は、最後は正義側に寝返るか、排除される。

 

ここでは、そうならない。

 

だからこそ、リアルなのかも知れない。

香港国際警察 NEW POLICE STORY

ジャッキー・チェン主演、香港の映画である。

 

80年代からヒットしているポリスストーリー・シリーズとは別の、新しい設定になっている。

 

 

香港のアジア銀行に強盗が入り、警察が急行する。

 

犯人グループは、駆けつけてきた警察隊をサブマシンガンで銃撃し、多数の警官を殺傷した。

 

この後、チャン警部は、9人の部下を率いて犯人グループのアジトに乗り込む。

 

ところが、待ち構えていた犯人達に、部下を全員殺されてしまった。

 

その中には、チャン刑事の婚約者の弟も含まれていた。

 

チャン刑事は休職を言い渡され、自らの失態を恥じ、酒に溺れる日々だ。

 

ある日、ヒッタクリ犯に殴られ気を失っているところを、シュウホンと名乗る若者に助けられる。

 

彼は、自らを警官と偽り、チャン刑事の部下として、犯人グループ逮捕に乗り出したのだ。

 

そして、犯人を見つけ出すが、逃がしてしまう。

 

この作品は、やはり、ジャッキーのアクションにつきる。

 

格闘シーンは、言うまでもない。

 

スタントマンを使わずに、ビルの壁を駆け下りたり、2階建てバスに飛び乗ったり、全く飽きさせない。

 

ハラハラドキドキの連続である。

 

他の作品に比べると、コミカルな動きは殆ど無い。

 

シリアスな作品になっている。

 

それにしても、50歳とは思えない身のこなしだ。

 

ラストシーンは、ちょっと感動した。