アメリカの映画である。
神々が支配していた古代エジプト。
神と人は共存していた。
太陽神ラーの息子オシリスは、平和に国を治めていた。
オシリスが、王位を息子ホルスに譲る、その戴冠式に、弟セトが来た。
セトは、ラーによって砂漠に追いやられていたのだ。
戴冠式の最中、軍隊を連れてきたセトは、オシリスを殺し、ホルスの両目を奪う。
こそ泥の青年ベックは、神殿に忍び込みホルスの片目を盗み出す。
しかし、逃げる途中で、恋人ザヤが射殺されてしまった。
ベックは、ホルスに片目を返す代わりに、ザヤを生き返らせる約束をさせた。
そして、宿敵セトと戦う。
この作品は、莫大な制作費をかけた駄作である。
CG映像は、迫力があってすばらしい出来映えだ。
しかし、脚本が悪い。
さらに、最初にホルスが殺されなかった理由がわからない。
また、こそ泥であるはずのベックが、ヒーローの様に俊敏で強いのも、違和感がある。
映画自体に関係はないが、恋人ザヤの吹き替えは最低だ。
まるで小学生の学芸会である。
セトを吹き替えている小山力也以下、まともな声優で周りを固めているので、ザヤとベックの下手さが、目立ってしまっている。
ド素人を使わなくても、映像だけで客を呼べただろうに。
営業に、頭の悪いのがそろっているのだ。
それはともかくとして、駄作は駄作である。
こういう駄作を数多く観ることで、映画を観る目が養われるのだ。