captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

ミュウと波動の勇者ルカリオ

正式名称は、

 

劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波動の勇者ルカリオ

 

である。

 

伝説の波動の勇者「アーロン」は、数百年前の人物で、城を守っていた。

 

アーロンの従者であり、波動使いの弟子であったのが「ルカリオ」だ。

 

この作品の脚本は、実に素晴しい。

 

主人は、どこまでも家来を慈しみ、家来は、どこまでも主人を慕う。

 

この作品に、武士道を見た。

 

劇場版ポケモンは、全て映画館で観たが、この作品がベストである。

 

アーロンがルカリオを「友よ」と、呼ぶシーンは感動的だ。

 

下らない邦画が多いのに、なぜ、アニメは秀作が多いのだろう。

 

監督か、脚本か、演出か、それともスタッフの情熱か。

 

どうでもいい。

 

この映画は、もう一度観たい作品である。

月蒼くして

イリアムホールデン主演、アメリカの映画である。

 

新進気鋭の建築家ドンは、エンパイアステートビルの展望台で、元気な娘パティと出会う。

 

意気投合した2人は、夕食を共にすることにしたが、事情があってドンの部屋に行った。

 

ドンが夕食の買い物に出掛けている間に、近くに住むドンの恋人がやってきてパティと鉢合わせ。

 

すぐに帰ってしまう。

 

次にやってきたのは、恋人の父親だ。

 

彼は、一目でパティが気に入ってしまう。

 

そこへ、買い物に行っていたドンが帰ってきた。

 

3人で夕食。

 

服にケチャップがかかってしまったので、パティは、隣の部屋に着替えに行く。

 

服を脱いでいる姿を、ドンの恋人が覗き見していたから、大変だ。

 

勘違いから、一騒動起きる。

 

やがて、パティの父親まで出てくるのだが、リズミカルで愉快なコメディーである。

 

脚本がしっかりしていれば、CGもSFXも、スリルもサスペンスも要らない。

 

気楽に楽しめる作品だ。

吸血鬼ノスフェラトゥ

古いドイツの映画である。

 

不動産屋で働く青年が、伯爵の城を買いに訪れる。

 

この伯爵が、吸血鬼だった。

 

青年は噛まれてしまい、青年の妻は伯爵の悪夢にうなされる。

 

青年は無事に戻るが、伯爵は妻を狙っていた。

 

彼らと、伯爵との戦いが始まる。

 

この作品は、ドラキュラ映画の元祖と言われるものだ。

 

ドラキュラとはイメージが違い、ネズミを彷彿とさせる。

 

ヨーロッパではネズミによるペストが蔓延して、多数の死者が出たから、ネズミに対する恐怖があるのだろうか。

 

その後、ドラキュラはコウモリのイメージだ。

 

吸血コウモリが実在するからだろう。

 

CGやSFXを使わないで、これほどの恐怖を作り出したのは、見事である。

 

ドイツ人の緻密な性格によるものか。

 

将来、映画監督を目指す人には、勉強になる作品だ。

サイドウエイ

アメリカの映画である。

 

バツイチのマイルスは、作家志望の高校教師だ。

 

大学時代からの親友ジャックの結婚を控え、2人でカリフォルニアのワイナリーへ、一週間の旅に出掛ける。

 

マイルスは、極上のワインとゴルフで、独身最後の日々のジャックをもてなすつもりだった。

 

ジャックの方は、思いっきり羽目を外すつもりだった。

 

その夜、立ち寄ったレストランで、マイルスがかつて頃を寄せていたマヤがウエイトレスをしていた。

 

マヤも離婚しており、マイルスに対して気があるそぶりを見せる。

 

ジャックは、それを察しマイルスの背中を押すが、マイルスは自信が無い。

 

妻に捨てられ、小説もなかなか出版されないから、萎縮しているのだ。

 

この後、ジャックは本当に羽目を外し、マヤの親友とヤリまくる。

 

さらに、別のレストランで働いているウエイトレスに手を出し、酷い目に遭うのだが。

 

静のマイルスと、動のジャックを、上手く描き分けている。

 

ジャックが、ハチャメチャ過ぎないのもいい。

 

ラストも、なかなかニクい終わり方だ。

ジャッジ 裁かれる判事

ロバート・ダウニー・Jr 主演、アメリカの映画である。

 

ハンクは、シカゴ在住の敏腕弁護士だ。

 

ある日の裁判中、母親が亡くなったと連絡を受けた。

 

故郷インディアナ州の小さな町に、20年ぶりに帰る。

 

疎遠だった家族とも再会するが、父親とはギクシャクしたままだ。

 

葬儀を済ませ、シカゴへ帰ろうとする途中で、引き留める電話が入った。

 

父が、ひき逃げ容疑で逮捕されたのだ。

 

父親は、地元裁判所の判事であり、交通事故の犠牲者は、かつて彼が裁いた男だった。

 

父は、彼を憎んでいた。

 

それ故、第一級殺人罪で起訴される。

 

ハンクが弁護士として、この裁判を戦うことになった。

 

これが中心となるストーリーだ。

 

ハンクは、離婚係争中だが、夏休みを利用して、幼い娘が彼と祖父に会いに来た。

 

兄のグレンは、野球選手として有望だったが、ハンクの起こした交通事故で怪我をして、今はタイヤショップを経営している。

 

弟のデイルは、知的障害者だ。

 

元恋人は、20年前にハンクが去った後も地元に残り、レストランを経営していて、20歳の娘がいる。

 

そして、起訴された父親は末期癌であり、内緒で化学療法を受けている。

 

物語は、淡々と進むが、重く厚みのある作品である。

バルタザールどこへ行く

古いフランスの映画である。

 

父親が、生まれたばかりのロバをもらってきた。

 

幼いマリーは、友達のジョンと一緒に、そのロバに「バルタザール」という名前を付けて可愛がった。

 

やがてジョンが村を離れ、バルタザールもいなくなった。

 

10年後、成長したマリーの元に、バルタザールが帰ってきた。

 

マリーに恋している不良・ジェラールは、バルタザールに嫉妬して痛めつける。

 

この後、バルタザールは酷い仕打ちばかり受ける。

 

おとなしく耐えているロバが、不憫だ。

 

このロバに自分を重ねる人もいるだろう。

 

これは、ロバの目を通して、身勝手な人間の汚さを描いた作品だ。

 

後味の悪い作品でもある。

 

 

ニュースの天才

アメリカの映画である。

 

1998年、アメリカの権威ある政治雑誌「ニュー・リパプリック」の記者、スティーブン・グラスの記事捏造が、明るみに出た。

 

その史実に基づいて作られた作品である。

 

グラスは、面白い記事を書く大人気の記者だった。

 

ある日、少年ハッカーが大企業を脅迫したことが切っ掛けで、破格の条件でその企業に就職した、という記事を書いた。

 

題して、「ハッカー天国」。

 

畑違いの専門誌に出し抜かれたフォーブス・デジタル・ツールの編集長は、調査を始める。

 

すると、記事の中身全てが嘘だと分かった。

 

その少年も、会社も存在しないのだ。

 

グラスの上司は、グラスを問い詰めるが、のらりくらりと躱すだけ。

 

同僚達は、みな、グラスの味方だ。

 

しかし、ついに、それ以前の記事にも捏造があることを突き止める。

 

この映画は、何だかよく分からない。

 

グラスが、母校の生徒達の前で講義をしているシーンが、随所に挿入されている。

 

最後まで見ると、なんだ、そういうことか、となるが。

 

途中では、その意味を考えてしまって、疲れる。

 

事件を知っている人には、面白いのかも知れない。