40年ほど前の、記録映画である。
当時、ケンカ空手、邪道空手と揶揄されていた「極真カラテ」を紹介する映画だ。
第一回世界空手道選手権大会をメインに据えて、参加する選手たちの練習風景のドキュメンタリーである。
私はこの映画が好きで、何度も繰り返して観ている。
この頃の日本人選手は、皆、野武士みたいで、格好良かった。
命のやりとりをしているような、危険な雰囲気が漂っている。
日本選手団ではあっても、トーナメントで戦う敵同士だというギラギラしたものが伝わってくる。
今の日本人格闘技選手は、空手もボクシングも総合格闘技も、若手プロレスラーさえ、お洒落で、格闘家ぽくない。
バラエティー番組で稼ぐためには、そういう路線で行くのが王道なのかもしれないが。
「地上最強のカラテ」では、「命懸け」とか「真剣勝負」という言葉の意味そのままの戦いを観ることが出来る。
絆、絆と、何かあれば「絆が大事」の現代では、受け入れられないのだろうな。