captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

スワンの恋

フランスの映画である。

 

19世紀末、フランスの社交界が舞台だ。

 

ユダヤ人貴族のスワンは、オデットという女性に心を奪われた。

 

芸術や音楽に造詣が深かった彼だが、頭の中はオデットでいっぱいである。

 

しかし、オデットは、高級娼婦だった。

 

彼は、それを確かめに行く。

 

アラン・ドロンが、スワンの友人役として出演している。

 

盛り上がりのない作品で、眠気をこらえるのがやっとだった。

 

たまには、こういう作品を観るのも良いだろう。

木と市長と文化会館 または七つの偶然

フランスの映画である。

 

ある田舎の市長が、国から予算を取ってきて、文化会館を初めとする総合施設を作る計画を立てた。

 

田舎町に大きな施設を作ることで、住民を増やしたい意図があった。

 

市長の恋人は、パリの人間であり、計画には懐疑的だ。

 

村の学校の校長は、計画に大反対である。

 

しかし、家族に意見を言うだけで、行動に移さない。

 

それを幼い娘がたしなめるのだが、「しっかりした娘だ」と感じるのは、我々が日本人だからだろう。

 

とある雑誌が、市長と校長に、別々にインタビューをした。

 

出来上がった記事は、編集長の思惑で、校長の意見のみが掲載された。

 

さらに、地盤の脆弱性が見付かったりして、市長は追い込まれていく。

 

この作品は、「議論」中心の構成である。

 

大人だけでなく、子供も、きちんと自分の意見を言う。

 

それが、フランスの文化なのだろう。

 

議論において、日本の反日左翼どもとの最大の違いは、フランス人は相手の意見を聞くところだ。

 

相手を尊重することで、自分も尊重される。

 

小さい頃から、そのように育てられているのだろう。

 

そのような文化が分かる作品だ。

 

スリルもサスペンスも無いし、議論が白熱することもない。

 

たんたんと、物語は進む。

 

七つの章に分れていて「もし~だったら」 で、各章が始まる。

 

扱っている内容は、日本の地方行政には、よくあることだ。

 

しかし、日本の市町村長や知事は、この作品のような議論なんかしないだろう。

 

 

ユナイテッド93

アメリカの映画である。

 

2001年9月11日、アメリ同時多発テロの折りにハイジャックされた「ユナイテッド航空93便」を描いた、ノンフィクションだ。

 

この機は、唯一、テロリストの目標に達せず墜落した。

 

ホテルで祈りを捧げるテロリスト達。

 

時間が来て、出発する。

 

空港では、いつもの日常が繰り返されている。

 

官制棟も、いつも通りだ。

 

空港は混み合っており、ユナイテッド航空93便は、30分遅れで出発する。

 

その頃、アメリカン航空11便がハイジャックされた。

 

官制センターでは、入ってきた音声を分析し、「複数の機体がハイジャックされた」ことを突き止める。

 

高度を下げた11便がレーダーから消え、暫く後、世界貿易センタービルから、煙が上がる。

 

官制棟では、ニュース映像で、航空機、しかも大型の航空機が衝突したと確信する。

 

そして、2機目がもう一棟に突っ込んだ。

 

事件の連絡は、ユナイテッド航空93便のコックピットにも入る。

 

四人組のテロリスト達が、行動を開始した。

 

乗客の一人を刺殺し、コックピットに突入する。

 

パイロットを殺して、ハイジャックに成功した。

 

ここから先、乗客達の恐怖が、実にリアルに描かれている。

 

機内電話や携帯電話で、家族に最後の別れを告げるシーンは、実に切ない。

 

時折、軍の管制室のシーンが挟まれる。

 

戦闘機を出してハイジャックされた機体を撃墜させたい司令官と、軍上層部のやり取りだ。

 

ユナイテッド航空93便は、目標まで80キロ。

 

乗客の中には、協力してテロリストを制圧しようと言い出す者がいた。

 

賛同する者もいて、いよいよ、実行に移す。

 

まず、腹に爆弾を巻いたテロリストに襲いかかった。

 

この作品は、娯楽作品ではない。

 

観終わったあとは、心が重くなる。

 

乗客の一人になる可能性は、我々にもあるのだ。

 

そして、この機には、日本人の乗客も乗り合わせていたのである。

 

 

長い灰色の線

ジョン・フォード監督、陸軍士官学校教官マーティン・マーの自伝を映画化したものだ。

 

エストポイントで50年、教官をしてきたマーティー・マー軍曹に退職の辞令が来た。

 

それが気に入らないマーティーは、友人でもある大統領に直訴に行く。

 

二人で、思い出話が始まる。

 

アイルランドから来たマーティーは、最初、陸軍士官学校で給仕として雇われた。

 

それが、入学することになり、キーラー大尉に気に入られ、大尉の家の女中メアリーと結婚し・・・、と話がテンポよく進んでいく。

 

二つの世界大戦を挟み、悲喜こもごもの人生が語られている。

 

やがて話を終え、マーティーは学校へ戻った。

 

「長い灰色の線」は、軍隊の分列行進を指す。

 

自伝ということもあり、リアルだ。

 

自分を慕ってくれ、手塩に掛けて育て上げた生徒を、卒業後には戦争に送り出さなければならない。

 

その主人公の気持ちが、痛い。

 

 

愛しのローズマリー

ジャック・ブラック主演、アメリカのラブコメディ映画である。

 

主人公ハルは、背が低く小太りで、冴えない中年男性だ。

 

9歳の頃、父親が亡くなる時に残した遺言が、彼の人生をゆがめていた。

 

亡くなる直前の父親は、モルヒネを大量に投与されていたため、頭が妄想でいっぱいだった。

 

そのため、ハルに残した言葉が「とびきりの女をものにしろ。セクシーな若い女こそ、この世の全てだ」だった。

 

以来ハルは、外見でしか判断せず、美人ばかりを追いかけ回していて、いつも振られていた。

 

ある日、エレベーターの中で人気セラピストのトニー・ロビンスに出会う。

 

トニーはハルに、心の美しい人が美しく見えるように催眠術を掛けた。

 

そして出逢ったのがローズマリーという美しい女性だった。

 

ハルは、ローズマリーを褒めちぎり、必死にアプローチする。

 

ところが彼女は、からかわれているとしか思えなかった。

 

ハルには飛びっ切りの美人に見えているが、実際の彼女は130キロを超える巨漢なのだ。

 

デート先の店の椅子が、体重で壊れる始末である。

 

親友マウリシオは、ハルは頭がおかしくなったのではないかと心配する。

 

また、ローズマリーがハルの会社の社長だったことで、同僚達はハルを良く思わない。

 

出世のために手段を選ばない奴だという評判だ。

 

マウリシオは、トニー・ロビンスに会い、催眠術を解く呪文を教わる。

 

愉快な映画である。

 

催眠術にかかったハルの目と、第三者の目のギャップを上手く描いている。

 

好きになると、外見なんてどうでも良くなるのだ。

ザ・ワイルド

アンソニー・ホプキンス主演、アメリカの映画である。

 

大富豪チャールズは、若くて美しいモデルのミッキーを妻にしていた。

 

彼らは、写真撮影の仕事を兼ねてアラスカへ旅行する。

 

カメラマンのボブ、アシスタントのスティーブが同行した。

 

アラスカで泊まったロッジの壁に掛けてあった先住民の写真を見たボブは、彼の写真を撮りたくなり、チャールズを誘って、水上飛行機で彼の元に向かった。

 

途中、渡り鳥の群れの中に突っ込んでしまい、飛行機は湖に墜落してしまった。

 

パイロットは死に、チャールズ、ボブ、スティーブの三人は、何とか岸まで泳ぎ着いた。

 

彼らは、南に向かって歩き出す。

 

途中、熊に襲われたが、何とか逃げ切った。

 

ところが道に迷い、元いた場所に戻ってしまう。

 

夜、昼間に出くわした熊が襲いかかってきて、スティーブが食われてしまった。

 

チャールズとボブは逃げたが、山小屋の主人が言っていた「一度、人の味を覚えた熊は、次々に人を襲う」の言葉通り、熊は彼らを追跡していた。

 

物語は、熊だけでなく、ミッキーとボブの不倫が絡んでくる。

 

「金目当てに大富豪と結婚した、若くて美人のモデル」と「金が欲しいカメラマン」の不倫だ。

 

熊から逃げながらも、不倫に気づいているチャールズは、ボブを警戒しなければならなかった。

 

話の展開は一直線で、分かりやすい映画だ。

 

仲間が食い殺されても、感傷に浸らないのは、アングロサクソンの特徴か。

 

最後は、あっさりしていて、余韻が残らない。

 

人食い熊として出演しているグリズリーは、アメリカでは有名な動物俳優である。

 

日本で言えば、北海道犬のカイ君みたいなものだ。

緑の光線

フランスの映画である。

 

SFのような題名だが、一種の恋愛映画だ。

 

パリで働く20代の女性デルフィーヌは、バカンンスを共に過ごすはずの友人からドキャンされてしまった。

 

別の友人から励まされるが、気分は滅入るばかりだ。

 

そして、友人の一人からシェルプールに誘われた。

 

来てみたものの、共に過ごす人達と気が合わず、一人で過ごし、早々にパリに帰ってしまった。

 

次に、一人で山に入ってみた。

 

途中、老人達がジュール・ヴェルヌの小説「緑の光線」について話しているのを、耳にする。

 

太陽が沈む時、光の屈折率の関係で、青い光が最後まで残る。

 

その時、周囲の色と混じって緑に見える。

 

それを見た人には幸運が訪れる、という話だ。

 

彼女は、別の友人と偶然町で出逢い、空いている兄の家を借りることになる。

 

そして近くの海で日光浴をしている時、一人旅をしているスウェーデン人女性と知り合う。

 

という感じで、物語が淡々と進んでいく。

 

恋愛に失敗し、以来、恋愛に対して臆病になってしまった可愛らしい女の子の話だ。

 

主演のマリー・リヴィエールが、上手く演じている。

 

大きな事件も起きないし、スリルもサスペンスも無い、主人公のラブシーンもない。

 

それでも、なんとなく惹きつけられ、最後まで観てしまう。

 

そういう作品だ。