29歳の西田美奈子は、再婚して、松山の老舗呉服屋「伊予屋」の主人・慶太郎の妻になった。
歳の離れた慶太郎は、すでに男性としての機能がなくなっていて、美奈子を愛撫するしかなかった。
美奈子は、3ヶ月に一度上京して、得意先回りをしていた。
その時、Z大学の考古学者・江村宗三との不倫を楽しんでいた。
5年前。
美奈子は、宗三の兄・寿夫の妻だった。
ある日、寿夫は女と新潟へ駆け落ちした。
美奈子が寿夫に会いに行くことになり、宗三が付き添った。
美奈子は寿夫に離婚を告げ、その帰り、宗三を誘って肉体関係を結んだ。
その後、美奈子は慶太郎と再婚したのだった。
宗三は、考古学の権威で、次期Z大学学長を父に持つ令嬢と結婚した。
2年前、美奈子と宗三が再会し、互いに求め合った。
それ以来、不倫が続いている。
宗三が、岡山の遺跡発掘に出かけることになり、美奈子を誘った。
美奈子は、「姫路で同窓会がある」と慶太郎に嘘を言って出かけた。
ありきたりなストーリーだが、岩下志麻の魅力でカバーできている。