ジョージ・クルーニー脚本、監督、アメリカの映画である。
1958年10月25日、アメリカの放送協会は、「エド・マローを讃える会」と銘打って、講演会を開いた。
CBSの人気キャスターで、報道番組「シー・イット・ナウ」でホスト役を務めるエドワード・R・マローが表彰され、スピーチをした。
時間が遡る。
1953年、東西冷戦時代。
ジョセフ・マッカーサー上院議員を中心として、共産主義者を排斥する運動が吹き荒れていた。
マスコミは、どこも、自分たちが標的になのを恐れて、批判しないでいた。
運動はエスカレートしていく。
やがて、証拠もなくても共産主義者だと告発されただけで、その者は排除されるようになった。
そんな中、ミシガン州空軍予備役のマイロ・ラドゥロヴィッチ中尉が、父親と妹が共産主義者だとの告発あり、除隊勧告を受けた。
マローはこれを、マッカーシズムを批判する絶好の機会だと捉え、取材に乗り出した。
局は猛反対したが、「シー・イット・ナウ」のプロデューサー、フレッド・フレンドリーは前向きだった。
10月20日、マローは番組で、この事件を取り上げた。
不当な人権侵害であることを強調し、今後も取材を続けていくことを宣言した。
そして彼は、「グッドナイト、そして、グッドラック」で締めくくった。
番組終了後、賛否両論が渦巻いた。
マッカーシー議員が反撃に出た。
この作品は、実話に基づいている。
全編モノクロで、重厚な出来だ。