レスリー・チャン主演、中国の映画である。
1925年、北京。
女郎の私生児である小豆子が、京劇俳優養成所へ母に連れてこられた。
小豆子は指が六本ある多指症だったため、入門を断られた。
母は、小豆子の指を切断して入門を認めさせ、彼が泣いているうちに立ち去った。
養成所には、同じような境遇の子供が沢山いて、過酷な稽古をさせられていた。
小豆子は娼婦の子だといじめられた。
そんな彼を、先輩の石頭が、いつもかばってあげた。
石頭は師匠から目をつけられていて、特に厳しい稽古が課せられていたが、いつも明るく振る舞っていた。
小豆子は、石頭に恋心を抱くようになった。
それでも稽古があまりにも辛かったので、小豆子は仲間の小癩と一緒に脱走した。
二人は、京劇を鑑賞して大いに感動し、養成所に戻った。
すると、脱走を見逃したとして、石頭たちが鞭を打たれていた。
小豆子は、自ら願い出て折檻を受けた。
それを見ていた小癩は、恐ろしさのあまり首をつった。
時は流れ、小豆子も石頭も京劇俳優になった。
小豆子は程蝶衣、石頭は段小楼と名乗った。
そして「覇王別姫」で共演し、人気が出てきた。
一座のパトロンは、美しい蝶衣の体を求めた。
蝶衣は、受け入れた。
とても美しい映画である。
レスリー・チャンが本格的に京劇を演じている。
素晴らしい。