日本のアニメーション映画である。
「イオルフ族」は、十代半ばの姿のまま何百年も生きる。
彼らは、「ビビオル」という布を織って暮らしている。
ビビオルには、歴史や思いを織り込むことができた。
マキアは、内気だが芯のしっかりした少女だ。
彼女は、クリムのことが好きなのだが、クリムはレイリアと両思いだった。
両親のいないマキアは、外の人とのつながりを求めていた。
そんな彼女に長老は、不老不死のイオルフが外の世界の誰かを愛してしまうと、本当に一人ぼっちになってしまうと、諭した。
ある日の夜、メザーテ国の軍隊が、ドラゴンのような巨獣レナトに乗って、襲ってきた。
メザーテ軍は村を蹂躙し、レイリアを連れ去った。
マキアは、偶然レナトが引っ掛けたビビオルにしがみついたため、そのまま空を飛んで森に落ちた。
振り向くと、村が燃えていた。
マキアは森を歩き続け、盗賊に襲われたであろう廃村に着いた。
テントの中には、殺された母親に抱かれた赤ん坊がいた。
声がするので振り向くと、彼女を知るバロウという男がいた。
マキアは、赤ん坊を育てることにし、もっていたビビオルでその子を包んだ。
集落に出たマキアは、ミドという女農場主と出会い、隣に住まわせてもらうことになった。
ミドはマキアに、織物の仕事を世話した。
マキアは赤ん坊にエリアルと名づけ、母親としてその子を育てた。
ミドにはラングとデオルという二人の息子がいて、エリアルを可愛がってくれた。
6年後。
マキアは店で手にしたビビオルから、レイリアがメザーテの王子と結婚させられることを知った。
マキアはレイリアを助け出すために、エリアルを連れて旅立った。
脚本がとてもよく練られていて、引き込まれる。
観終わってから、いろいろ思いが巡る作品だ。
どんどん成長していく息子と、少女の姿のまま不老不死の母。
切ない。