筒井康隆原作、日本のアニメーション映画である。
千葉敦子は、夢を共有する装置DCミニを使って、不安神経症の粉川刑事を治療した。
装置を使って粉川の夢の中に入り、不安の原因を探るのだ。
夢の中で彼女は、「パプリカ」 と名乗っている。
治療を終えて研究所に戻ると、同僚の時田浩作から、DCミニが三つ盗まれたことを聞かされた。
敦子は所長に連絡し、時田と三人で理事長に報告に行った。
理事長に話していると、突然、所長の言動がおかしくなり、窓ガラスを突き破って飛び降りてしまった。
命を取りとめた所長の脳をスキャンすると、所長は、「大量の物がパレードする」 という誇大妄想患者の夢を見ていた。
その中に、人形に扮した氷室啓がいた。
彼は、DCミニ発明者・時田の助手をしているだが、このところ、研究所を休んでいた。
そこで敦子は、時田と助手の小山内を伴って、氷室のマンションを訪ねた。
三人は、鍵が掛かっていたドアをこじ開けて、中に入る。
突然、敦子は、眠ってもいないのに夢を見せられた。
遊園地にいる氷室を追い、柵を乗り越えようとしたところを、小山内に腕を掴まれた。
彼女は、上層階にあるマンションの手摺を乗り越えようとしていたのだった。
粉川刑事は、治療のため、インターネットを通してパプリカに会った。
研究所では、数名の研究員が夢に介入されて、犠牲になっていた。
夢を共有した粉川刑事も、この事件に関わることになる。
夢と現実の境があいまいなところが、この作品を、より面白いものにしている。