フランスの映画である。
SFのような題名だが、一種の恋愛映画だ。
パリで働く20代の女性デルフィーヌは、バカンンスを共に過ごすはずの友人からドキャンされてしまった。
別の友人から励まされるが、気分は滅入るばかりだ。
そして、友人の一人からシェルプールに誘われた。
来てみたものの、共に過ごす人達と気が合わず、一人で過ごし、早々にパリに帰ってしまった。
次に、一人で山に入ってみた。
途中、老人達がジュール・ヴェルヌの小説「緑の光線」について話しているのを、耳にする。
太陽が沈む時、光の屈折率の関係で、青い光が最後まで残る。
その時、周囲の色と混じって緑に見える。
それを見た人には幸運が訪れる、という話だ。
彼女は、別の友人と偶然町で出逢い、空いている兄の家を借りることになる。
そして近くの海で日光浴をしている時、一人旅をしているスウェーデン人女性と知り合う。
という感じで、物語が淡々と進んでいく。
恋愛に失敗し、以来、恋愛に対して臆病になってしまった可愛らしい女の子の話だ。
主演のマリー・リヴィエールが、上手く演じている。
大きな事件も起きないし、スリルもサスペンスも無い、主人公のラブシーンもない。
それでも、なんとなく惹きつけられ、最後まで観てしまう。
そういう作品だ。