エドワード・ノートン、ブラッド・ピット主演、アメリカの映画である。
テログループが爆弾を仕掛けたビルの最上階で拘束された僕の口に、タイラー・ダーデンが銃を突っ込んでいる。
タイラーは爆発までの時間を計りながら、計画の進行を話している。
僕は、原因となった女性マーラ・シンガーのことを考えていた。
場面が変わる。
僕は睾丸癌患者の集いに参加した。
そこで、ホルモンバランスが崩れて乳房が膨らんだ大柄な男性ボブと、ハグをした。
大手自動車会社に勤務している僕は、物質的には満たされているのに、ここ半年、不眠症に悩まされていた。
その辛さを医師に訴えると、もっと辛い思いをしている人がいるのだと言って、睾丸癌患者の集いを紹介された。
集いに参加した僕は、ボブと出会い、話を聞き、ボブに抱かれて泣き崩れた。
その夜は、よく眠れた。
他人の苦しみを知ると眠れることがわかった僕は、いろいろな互助グループの集会に出かけた。
おかげで不眠が解消して快適な日々を過ごしていたのだが、睾丸癌患者の集会に女性が現れた。
その後、他の互助グループの集会にも彼女が現れ、その結果、僕は再び不眠症になった。
僕は彼女に声をかけ、グループや集会に参加する日を分担して、顔を合わせないよう話をつけた。
彼女はマーラ・シンガーという名前だ。
出張の飛行機の中で、僕と同じカバンを持ったタイラー・ダーデンと知り合った。
彼は石鹸のセールスをしているのだが、「何からでも爆弾が作れる」といった。
僕は、その言葉が気に入った。
帰宅すると、マンションの僕の部屋が爆発していた。
この作品は、うまく作り込まれたスリラーである。