アメリカのアニメーション映画である。
封建時代の日本。
嵐の夜、赤ん坊を抱いた母親サリアツは、月の帝から逃げ切った。
しかし、赤ん坊の左目は月の帝に奪われてしまった。
母子は、洞窟に隠れ住んだ。
クボと名付けられたその子は、すくすくと育った。
彼は、母親から受け継いだ、三味線で紙を操る魔法が使えた。
それで、村へ出ては、「伝説の勇者」の弾き語りをして、お金を稼いだ。
彼の弾き語りは、村人に大人気なのだが、日が暮れる前に帰らなければならないので、いつも、話は途中で打ち切りだった。
母は、クボにクワガタの紋が入った着物を着せ、木彫りの小さな猿を御守りとして持たせていた。
そして、夜は出歩かない様に、きつく言い渡していた。
夜になると月の帝が、クボの残された右目を奪いに来るのだ。
ある日、クボは仲良しのおばあさんから、灯籠流しの話を聞いた。
灯籠流しの日、亡くなった人が灯籠にやってきて話ができるのだ。
クボは、手作りの灯籠を墓前に供えて、父ハンゾウに呼びかけた。
しかし、いくら待っても、父は現れなかった。
他の人たちは、みな、灯籠を川に流して帰っていった。
気がつくと、すっかり日が暮れていた。
突然、闇の姉妹が現れた。
母去圧の姉妹で、クボの右目を奪いにきたのだ。
クボは、村に逃げたが、闇の姉妹は辺りを破壊しながら追いかけてくる。
転んで追い詰められたとき、サリアツが現れた。
この作品は、アメリカ人のイメージにある昔の日本を描いたものなので、違和感は拭えない。
名前も、村の様子もだ。
外国人が経営する海外のレストランの和食、みたいなものだ。
この作品は、3Dストップモーションアニメである。
シナリオは練られていて、ラスト以外はよくできた物語だ。