映画館。
上映が突然中止され、支配人がエバ・バロンが死んだことを告げた。
エバの、壮大な葬儀のシーンが続く。
それと交互に、幼少の頃、私生児ということで父の葬儀に参列できなかったエバの姿も映し出される。
エバために手厚い国葬が営まれたが、エバを知る人物チェは、「彼女は本当に、それほど素晴らしい人物だったのか」と、疑問を挟んだ。
物語は、エバが15歳のころに飛ぶ。
田舎に住んでいたエバは、たまたま訪れたタンゴ歌手アガスティン・マガルディとベッドを共にし、彼を丸め込んで首都ブエノスアイレスに出た。
彼女は女優になる夢を叶えるためにオーディションを受け続けたが、うまくいかなかった。
タンゴダンサーをしながら生活をしている時、一人のカメラマンの目に止まった。
彼の愛人になったエバは、水着グラビアで人気が出た。
その後彼女は、プロデューサー、会社社長など、パトロンを変えながらのし上がっていった。
軍人フアン・ベロンは、1943年6月のクーデター以降、労働組合の支持を受けて権力を強めていた。
44年、サンフアンで大震災が起きた。
ここで復興コンサートが行われ、エバとフアンは出会い、エバはフアンの愛人になった。
この作品は、実話に基づいている。
ミュージカルなので、セリフのほとんどは歌だ。
チェ役は、アントニオ・バンデラス。
狂言回し的存在である。