市川雷蔵主演、日本の映画である。
平安時代末期。
国の経済は疲弊し、都の治安も乱れていた。
支配する藤原氏の権力は衰え、天皇に代わり、白河上皇が政務を取り始めた。
さらに世の中は乱れ、貴族たちは武士階級に頼り始めた。
平忠盛らが、海賊を平定して帰京した。
彼ら武士の身分は低く、叡山の僧侶からは蔑まれ、罵られる。
朝廷からは労いの言葉もなく、平定に4ヶ月もかかったことを責められた。
当然、白河上皇にお目通をさせてもらえるわけもない。
帰京祝いの酒の席で、忠盛配下の者たちの不満は爆発しそうだ。
嫡子清盛が、なんとかそれをなだめている。
「春を待つのだ」と。
公家の藤原時信は、平氏に恩賞を賜らないことを諫言したため、図書寮に左遷された。
それを気にかけた忠盛は、清盛に見舞いに行かせた。
そこで清盛は、時信の妹、時子と出会った。
時子は、のちに清盛の妻になる。
また清盛は、自分が月足らずで生まれたことや、母がかつて白河上皇の寵愛を受けていたことから、自分は上皇の子ではないかと悩み始めた。
この作品は、吉川英治の小説を映画化したものだ。
三部作の第一作である。
清盛の成長を中心に描いている。
古い作品だ。