榎木孝明主演、日本の映画である。
新宿、高層ビル群で、男が急死した。
田園調布の屋敷では、能の稽古で四人の男女が対立していた。
ルポライターの浅見光彦は、死んだ小鳥を拾ったところ、巡査に密猟と誤解されて駐在所に連れて行かれた。
そこに一人の女性が目撃者として名乗り出て、光彦は解放された。
水上流能楽宗家・水上和憲は、12年前に亡くなった元後継者・和春の十三回忌追善能の計画を話した。
和憲は、これを最後に引退する。
後継者は、和春の子供である和鷹と秀美のどちらかになる。
二人は、異母兄妹だ。
長老の高橋義則は和鷹を、秀美の母・菜津は秀美を推していた。
和鷹は天河神社の巫女・福本千代栄と交際していたが、千代栄の両親は反対している。
新宿で急死した男は、川島幸司といい、能衣装のセールスマンだった。
解剖の結果、毒殺と断定された。
彼が、天河神社の御守り「五十鈴」を持っていたことから、仙波警部補と倉田刑事は天河神社を訪れた。
「五十鈴」は、特別の御守りで、授けた人を名簿に残しているが、その数は千人にのぼった。
光彦は先輩の学者・剣持に勧められて、能の取材のために天川村に来た。
道中、道端に立っている老人に話しかけたが、冷たくあしらわれた。
彼は、旅館「天河館」を訪れた。
先日、駐在所で助けてくれたのが、ここの女将・長原敏子だったのだ。
そこで「雨降らしの面」を見せてもらった。
水上流長老・高橋が、天川村で転落死した。
光彦が、殺人の容疑で逮捕された。
光彦が現場で高橋と会っていたところを、たまたま通りかかった仙波警部補が目撃していたのだ。
この作品は、「浅見光彦シリーズ」第1作となるところだったが、続編はない。
その代わり、テレビシリーズが始まった。
それはともかくとして。
犯人が、わかりやすい。