日本のアニメーション映画である。
地下世界で暮らす少女パテマは、掟に縛られて暮らすこの世界に不満を抱えていた。
彼女は、防塵服とマスクを着けて、「立ち入り禁止区域」 へ冒険に出掛けるのが楽しみだ。
ある日、立ち入り禁止区域から帰ってくると、部屋にはジイとポルタの2人が、彼女を待っていた。
ジイは、いつものように説教する。
ポルタは「コウモリ人間が襲ってくる」 と忠告するが、パテマは「子供じゃないんだから」 と一蹴した。
2人が帰った後パテマは、今は行方不明になっている冒険家ラゴスにもらった空の写真を見た。
そしてまた、立ち入り禁止区域に出掛けた。
そこでパテマは、逆さまに立っているコウモリ人間に出くわす。
逃げようとしたパテマは足を踏み外し、落下していった。
アイガという地上世界には、かつて罪人達が空に吸い込まれていった、という伝説がある。
再び悲劇が起きないよう、人々は規律正しい生活が強いられている。
少年エイジは、草原で空を眺めていた。
物音がして振り向くと、女の子がフェンスに、逆さまに引っかかっていた。
空に吸い込まれていきそうなところを、何とかフェンスにしがみついていたのだ。
エイジは混乱しながらも、彼女の手を取り、草原に建つ小屋に連れて行った。
天井に足を付けたパテマは、一安心だが、エイジがコウモリ人間の仲間だといって喚き出す。
パテマにすれば、エイジが逆さまなのだ。
エイジは彼女を、何とかなだめて、学校へ登校した。
下校後、小屋に戻ってきて2人で外を見ていると、治安警察が近づいてきた。
2人は逃げ出したが、捕まってしまった。
支配者イザムラは、サカサマ人の調査をしていたのだ。
エイジは痛めつけられた後解放され、パテマはビルの最上階に監禁された。
地下世界の友人ポルタが、1人でパテマの救出に向かった。
この作品の発想は、面白い。
主人公がピンチに陥り、どんどん追い詰められるのも、いい。
ただ、テンポが遅くて退屈だ。
悪者が、悪に徹し切れていないのも、物足りない。