舞台はテキサス、主人公ハッドは、34歳、独身。
父親ホーマーの牧場で働いているが、遊び人だ。
朝、帰ってこないハッドを、甥のロンが街へ探しに来た。
牛が一頭死んでいて、原因が分からないから、ホーマーが呼びにやったのだった。
ロンは、あちこち訪ね歩いて、ハッドのキャデラックを見つける。
ハッドは、人妻としけ込んでいたのだった。
牛は、口蹄疫の疑いがあった。
ホーマーは、獣医に診せようと言うが、ハッドはばれる前に売ってしまえと対立する。
結局、獣医に診せ、結果が出るまで牛を全頭、隔離しておくしかなかった。
ホーマーとハッドは、上手くいっていない。
しかし、ロンは、格好いいハッドにあこがれている。
酒場に連れて行ってもらって、成り行きで客と喧嘩になり、スカッとする体験をさせてもらって、ますます、ハッドを崇拝する。
ハッドは、ホーマーを隠居させて、牧場を売り払うつもりでいた。
ある夜、酔ったハッドは家政婦のアルベに手を出そうとして、ロンに止められた。
ロンは、密かにアルマにあこがれていたのだ。
ハッドは、孤立していく。
モノクロの作品で、内容も重い。
スカッとしない作品だ。
テキサスの牧場といっても、西部劇ではない。
撃ち合いもなければ、善と悪の戦いもない。
喧嘩のシーンが少しあるだけで、盛り上がりのない作品だ。
「人間ドラマ」 として観れば、納得するのかも知れない。
ハッドは、孤独だ。
兄を亡くし、父には疎まれている。
友人と呼べる人物も、登場しない。