ドイツの映画である。
実話に基づいている。
1939年、家具職人のゲオルグ・エルザーは、ヒトラーが演説を行なう会場に時限爆弾を仕掛けた。
しかし、ヒトラーは爆発の13分前に演説を終え、会場を去っていた。
ゲオルグは逃亡を謀ったものの、ゲシュタポに捕まり、尋問される。
その際身につけていた赤色戦線戦士同盟のバッチが元で、拷問を受けることになった。
爆破計画を指示した組織を白状させるため、過酷な拷問が続くが、彼は何も言わない。
力ずくでは無理と判断した刑事警察長官ネーベは、ゲオルグの愛人エルザを連れてきて引き合わせた。
エルザを守りたい彼は、自白をはじめる。
「全て自分がやった」と。
この作品は、随所にゲオルグの回想シーンが挟まれている。
史実を再現した映画なので、このような手法を用いたのだろう。
しかし、ややこしい。
音楽家で家具職人のゲオルグが、どのようにして時限爆弾の知識や制作技術を持ったのか。
いつ、どこで装置を制作したのかは、描かれていない。
それゆえ、現実味の乏しい作品となっている。