と言っても、いわゆる西部劇ではない。
舞台は、スペイン南部のセビリア。
フランコ・ネロは、軍曹役である。
この軍曹が娼婦「カルメン」に翻弄され、身を崩していく物語だ。
メリメの小説「カルメン」を、西部劇風にアレンジしたものである。
これは、「男というものは、惚れてしまえば理性が無くなる」、ということを描いた作品だ。
ドンパチやる西部劇を期待した人には、まさに「裏切り」ではあるが。
デンマークの映画である。
舞台は、19世紀、デンマークの片田舎の小さな教会だ。
亡くなった牧師の娘二人が、慎ましく暮していた。
そこへ、家族を殺され、パリから逃げてきた若い女性が、家政婦として住みつく。
そして、亡き牧師の生誕百周年を祝う日を迎えるのだが。
仲良く暮していたある日、家政婦に宝くじが当たったという知らせが入った。
彼女は、百周年を祝う晩餐会の料理を作らせて欲しいと頼み、パリに旅立った。
数日して帰ってきたが、そこに大量の食材が届く。
彼女は、パリで有名なシェフだったのである。
そうとは知らず、グロテスクな食材を見て、おののいてしまった老姉妹は・・・。
この後、感動的な結末を迎える。
この世で最も大切なものは、人の人との絆であると、この作品は言っているのである。
クリント・イーストウッド監督の映画である。
1960年代に活躍した、ロックグループの伝記的映画だ。
「フォー・シーズンズ」というグループは、60代以降の方には懐かしいだろう。
今の若者には、ピンと来ないと思う。
しかし、楽曲は今でも、コマーシャルに使われていたり、映画やドラマの劇中歌としても使われている。
いい曲は、何年経っても色あせない。
この映画は、デビュー前の、不良青年だった頃から殿堂入りまでを描いている。
音楽好きでなくても、ドラマチックな展開は楽しめるだろう。
母の死後、兄が家と牧場を受け継ぎ、主人公は家を出て遠くで用心棒家業だった。
そこへ、友人から「すくに帰れ」と便りが来た。
急いで帰ると、家も牧場も他人の手に渡ってしまい、兄は飲んだくれていた。
便りをくれた友人を訪ねていくと、友人と家族が撃ち殺される。
そして、戦いが始まる。
兄は、テキーラを飲み続け、ぐでんぐでんに酔っぱらっているのに、射撃の瞬間だけ、シャキッとする。
そういう違和感があるが、昔の映画だし、陽気なイタリアの映画だし・・・。
主人公が、「用心棒」なのは最初のシーンだけで、それも用心棒なのかどうかもよく分からない。
テーマは、復讐なのだから、もっと相応しい邦題を付ければよたったのに。
ハンフリー・ボガード主演、古い映画である。
退役軍人の主人公が、戦死した部下の家族が経営するホテルを訪ねて、フロリダ沖にあるキー・ラーゴ島にやってきた。
遺族には会えたが、そのホテルは、ギャングの隠れ家になっていた。
そこへ、脱走した囚人を追って保安官が入ってきた。
それを、ギャングが撃ち殺す。
主人公は脅されて、嵐の中を船で一味を運ぶことになった。
そして、嵐に揺れる船上で戦いが始まる。
モノクロ映画なので、夜のシーンは、多少見づらいが、それなりの味がある。
嵐の夜は、モノクロの方が現実味があるようにも思う。
これは、正義が悪を倒すという、単純な作品だ。