市川雷蔵主演、日本の映画である。
昭和13年10月。
三好次郎は、東京帝国大学を卒業後に陸軍予備士官学校を経て、大日本帝国陸軍少尉になった。
第五十七連隊に配属された。
彼は幼いころに父を亡くし、母親に女で一つで育てられた。
実家には、婚約者の布引雪子が下宿している。
次郎は、2年して除隊したら結婚するつもりでいた。
入隊してすぐ、彼は参謀本部に呼び出され、草薙中佐と面談した。
次郎はさまざまな質問を受けた。
それは、口頭による試験だった。
1週間後、彼は軍服ではなく背広を着て出頭せよとの命令を受けた。
同じく呼び出された総勢18名の少尉が、軍人会館横に建っているバラックに集められた。
草薙中佐が現れ、これから1年間、スパイとしての教育をすると宣言した。
招集されたものたちは、陸軍大学を出ていないので、世間離れしていない。
常識があり、優秀な人材なのだ。
草薙は、「スパイは、一人で一個師団2万人の兵力に相当する力がある」、「国のために、なくてはならない存在だ」など、力説した。
今後は、名前を変え、戸籍すら抹消する可能性もあるという。
当然、誰とも連絡は取れない。
彼らは、最初は戸惑っていたが、草薙中佐の熱意に押され、訓練を受ける決心をした。
その日から、三好次郎は椎名次郎になった。
この作品は、実在した「陸軍中野学校」の立ち上げと第一期生を描いている。
人物を深く描いていないので、感情移入できない。
だから、緊迫するシーンも過酷なシーンも、なんとなく流れていく感じだ。