吉永小百合主演、日本の映画である。
女衒に連れられた少女が、「ぶらぶら節」を歌いながら、山道を歩いて行く。
途中の峠から、彼女の家のある長崎の港が見えた。
少女の名前は、松尾サダ。
やがて成長した彼女は、丸山遊廓で人気の芸妓「愛八」として活躍した。
ある日、萬屋の旦那が開いたお座敷で、丸山の芸妓たちと街の芸妓たちが鉢合わせになった。
犬猿の仲である彼女たちは、一触即発となったが、萬屋の旦那・古賀十二郎の取りなしで、芸で勝負することになった。
古賀の大盤振る舞いで座敷は大いに盛り上がったが、すでに年増の域にあった愛八は、早めにお暇した。
愛八は、花売りの少女・お雪から花を全部買ってあげた上、おでんを食べさせた。
相撲付きの愛八は、若手の相撲取り・不知火大五郎にご馳走を振る舞った。
また、軍縮条約のため廃艦処分となる戦艦「土佐」を悼み、海軍将校の前で「土俵入り」を披露した。
翌朝、曳航されていく土佐を見送りに来た愛八は、海を見下ろす崖の上で古賀に会った。
古賀は、財産を使い果たして自害しに来ていたのだった。
愛八と出会った古賀は自害するのをやめ、長崎に伝わる唄を集めないかと、愛八を誘った。
お雪が、売られた。
愛八は、責任を持って芸を仕込むから、お雪を女郎にはしないでくれと、女将に頼んだ。
女将は、了承した。
暇ができる度に、愛八は古賀と共に長崎を回り、唄を集めた。
古賀とのことが噂になってしまい、愛八は、世話になっている米屋の幸兵衛に、強引に関係を精算してもらった。
盛り上がりの少ない作品である。
吉永小百合の歌が聴けるので、彼女のファンには嬉しい作品だろう。