アメリカ、ドイツ、イギリス、中国合作の映画である。
アメリカ人のケイシーは、自動車泥棒をしていたのだが、国にいられなくなった。
海外を点々として、今はドイツのケルンにいる。
ある日、クラブで美しいアメリカ人女性ジュリエットと出逢い、一目惚れした。
ケイシーは彼女に声をかけるが、本気にしてもらえない。
ケイシーは、トルコ人マフィアであるゲランの元で、自動車泥棒をして食いつないでいた。
彼はジュリエットのために足を洗って、スクラップ工場で働き始めた。
いつしか二人は愛し合うようになり、同棲を始めた。
クリスマスの夜、突然、ジュリエットが痙攣を起こした。
病気のジュリエットは、腎臓移植をしなければ助からないのだった。
大金を得るために、ケイシーはゲランのところに戻った。
ゲランは、麻薬を実業家ハーゲン・カールから仕入れていた。
カールは表向き運送業者であるが、裏の顔はドイツの麻薬王である。
彼は私設軍隊を持ち、人殺しも厭わない。
半年に一度、カールは南米からコカインを密輸していた。
それをトラックで、自社まで輸送する。
トラックにはカメラとGPSが取り付けられていて、運転手はいつも同じ男だ。
この男は、48時間を休みなく走り続ける。
カールに馬鹿にされた腹いせもあって、ゲランはケイシーに、トラックごとコカインを強奪するよう命じた。
この作品の邦題から、アウトバーンでのカーチェイスを期待したが、ほんの少ししかない。
原題は「Collide : 衝突する」である。
クラッシュシーンは、たくさんあった。
ハーゲン・カール役のアンソニー・ホプキンスが、存在感の大きさゆえ、主人公よりも目立っている。