日本の映画である。
立体駐車場で、全裸のヤクザが車に追いかけ回され、轢かれた。
車から降りてきた稀咲鉄太 ( キサキ ) は、「東京卍會が仕切る」と言い放った。
後部座席には、佐野万次郎 ( マイキー ) が座っていた。
ボロアパートで暮らしている花垣武道 ( タケミチ ) は、朝のニュースで、橘日向 ( ヒナタ )と弟の直人 ( ナオト ) が死んだことを知った。
二人は、東京卍會とヤクザの抗争に巻き込まれたのだった。
ヒナタは、高校時代、タケミチが人生で唯一人、付き合ったことのある女性だ。
その日タケミチは、バイト先の店長から散々バカにされた。
帰宅途中の彼は、駅のホームで何者かに背中を押されて、線路に転落した。
そこに列車が入ってきて、気がついたら、10年前にタイムリープしていた。
目の前にいたのは、高校時代の仲間たちだ。
ちょうど、みんなで他校に喧嘩を売りに行くところだった。
当時を思い出したタケミチは、死ぬ直前に見る走馬灯だと勘違いして、友人との再会を喜んだ。
そして、これから始まる喧嘩のことも、覚えていた。
この喧嘩で東京卍會の清水将貴 ( キヨマサ ) に叩きのめされた彼らは、奴隷扱いされ、タケミチは高校を中退し、うだつの上がらない人生を歩むことになったのだ。
覚えていた通り、彼らはボコボコにされた。
タケミチは、ヒナタの顔が思い出せなくて、彼女のマンションに行った。
ヒナタは、「君はいつも急に来るね」と、彼を暖かく迎え、傷の手当てをし、励ました。
その後タケミチは、公園で考え事をしていた。
ふと気がつくと、ヒナタの弟ナオトが恐喝に遭っていた。
なんとかナオトを助けたタケミチは、10年後、ヒナタとナオトが死ぬことを伝え、「ヒナタを守ってくれ」と、必死になってナオトの手を握った。
その瞬間、彼は現在に戻り、駅長室で目覚めた。
そこに、大人になったナオトがいた。
ナオトは、線路に落ちたタケミチを、電車にはねられる直前に助けたのだった。
歴史が変わっていて、ナオトは生きていた。
二人が握手すると、時間を行ったり来たりすることがわかった。
ヒナタは、生きていなかった。
警視庁に勤めるナオトは、マイキーとキサキが出会わなければ、この事件は起きなかったと考えていた。
そしてタケミチに、もう一度過去に戻って、この二人の出会いを阻止するように頼んだ。
ヒナタのために、タケミチは、再び過去にタイムリープした。
この作品は、漫画が原作で、アニメーションが先にできている。
そのアニメを実写化したものだが、アニメの面白さを損なっていない。
よくできた作品だ。