高倉健主演、日本の映画である。
昭和初期、浅草。
東京で博覧会が開かれることになった。
浅草界隈で大工や左官をまとめている鳶政は、病気に臥せっていたが、少し元気が出た。
そこに、博徒の阿久津組の阿久津剛三が、手下を連れて見舞いに来た。
建設業に手を出そうと目論んでいる阿久津は、札束を出して、博覧会の利権を譲れと言う。
阿久津は、申し出を断る鳶政に、捨て台詞を残して去っていった。
博覧会の予定地を視察に出かけた鳶政が、亡くなった。
阿久津は、土木局長の高見沢を賄賂で抱き込み、鳶政一家を締め出した。
阿久津組の代貸・風間重吉は、任侠に生きる男だ。
彼は阿久津に意見したが、「お前は自分のシマのことだけ考えていろ」と、相手にされなかった。
鳶政が後継者にと考えていた小頭の花田秀次郎が、兵役を終えて帰ってきた。
鳶政組の頭となった秀次郎は、工事入札の不正を暴き、工事の権利を得た。
そんなおり、組の音吉が、入れ込んでいる芸者・染次を身請けするため、組の纏を質に入れて金を借りた。
その纏が、阿久津組の手に渡ってしまった。
半世紀以上前の作品なので、高倉健をはじめ他界した懐かしい俳優が、沢山出演している。