日本のアニメーション映画である。
任務で重傷を負った竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助の3人は、柱の一人、胡蝶しのぶの屋敷で治療を受けた。
傷が癒え、さらに訓練を積んだ3人に、次の指令が来た。
無限列車で40人が行方不明になっている。
既に出発している炎柱・煉獄杏寿郎と合流せよ。
というものだ。
無限列車に乗り込んだ3人は、無事、煉獄に会えた。
煉獄の隣に座らせてもらった炭治郎は、彼と色々なことを話した。
そこに、顔色の悪い車掌が入ってきて、乗客の切符を切り始めた。
炭治郎たちが切符を切ってもらっていると、微かに鬼の匂いが漂ってきた。
煉獄が構えると、血鬼術で姿を隠していた鬼が現れた。
煉獄は素早く鬼の首を刎ね、別の車両にいる、もう1匹の鬼を追った。
3人も、続いて駆けつける。
この鬼も、煉獄があっさり倒した。
煉獄のあまりの強さに感激した3人は、弟子になることを志願し、煉獄はこれを受け入れ、4人で大はしゃぎだ。
ところが、これは夢だった。
十二鬼月下弦・魘夢 ( えんむ ) の術で、切符を切った瞬間、皆、眠らされていたのだ。
魘夢は、操っている人間の子供たちに、4人の夢の中に入って精神の核を壊してくる様に命じた。
それで4人を殺せるのだ。
子供たちは、それぞれ炭治郎たちの手首と自分を縄で繋いで、夢に侵入した。
炭治郎は、家族と楽しく過ごしている夢を見ていた。
亡くなったはずの家族が、みんな生きていて、いつもの暮らしがあった。
煉獄は、柱になり、父に報告に行ったときの夢を見ていた。
煉獄と繋がった少女が、無意識の領域にある精神の核を見つけて壊そうとした時、煉獄は眠ったまま彼女の首を捕まえた。
血鬼術の影響を受けていない禰󠄀豆子が箱から出てきて、眠っている炭治郎を起こそうとするが、彼はなかなか起きない。
禰󠄀豆子の頭突きが、夢の中の炭治郎に警鐘を鳴らした。
この作品は、大人も子供も楽しめる。
心を震わせる台詞が、たくさん出てくる。
例えば、煉獄杏寿郎の母が、幼い杏寿郎にかけた言葉。
「なぜ自分が、人よりも強く生まれたのかわかりますか。」の問いかけに続いて、
「弱き人を助けるためです。生まれついて人よりも多くの才に恵まれた者は、その力を世のため人のために使わねばなりません。」
「弱き人を助けることは、強く生まれた者の責務です。責任を持って果たさなければならない使命なのです。決して忘れることなきように。」
自己犠牲と公のために尽くすという、日本人が忘れかけている大和魂に訴えかけてくる作品だ。
映像も美しい。