スペイン、フランス合作の映画である。
エストレーリャが15歳の時、父アグスティンが自殺した。
アグスティンが行方不明になった日、枕の下に父の振り子があるのに気づいた彼女は、父は、もう帰らないのだと思ったのだった。
エストレーリャの回想が続く。
スペイン内戦の後、一家はスペイン北部へ引っ越した。
「かもめの家」と名付けた一軒家に、両親とエストレーリャの3人で暮らし始めた。
父は、医師の資格を持っていた。
また、時々、振り子を使ってダウジングをしていた。
そして、周囲の人たちから、とても尊敬されていた。
エストレーリャは、そんな父が大好きだった。
教師をしていた母は、内戦後に教職を追われ、専業主婦をしている。
雪の降る日、母は本を読み聞かせながら、エストレーリャに「南の方では雪は降らない」と教えてくれた。
南には、父の実家があった。
エストレーリャは、絵葉書を見ながら、南の地方への憧れを抱いた。
彼女は、8歳になった。
彼女の初聖体受領の日、父アグスティンの母ドナと乳母が、お祝いに来た。
乳母はエストレーリャに、父と祖父の確執について語った。
翌朝、儀式のためにエストレーリャは衣装に着替えた。
その時父は、森に向かって猟銃を撃っていた。
この作品は、心に染みる。
父と娘の物語だ。