松山ケンイチ主演、日本の映画である。
1994年、大阪。
アパート前のゴミ置き場で倒れていた村山聖は、声を掛けてくれたおじさんに、軽トラで将棋会館に連れて行ってもらった。
おじさんの肩を借りて、聖は対局部屋に入った。
プロ棋士である聖の対局相手は、既に着席して待っていた。
閉めだされたおじさんは、会館内でプロ棋士や奨励会会員たちが真剣勝負をしているのを見て、圧倒された。
聖は、七段に昇格した。
その後、東京に行くことを決めた。
同い年で、五冠を達成した羽生善治が東京にいるからだ。
広島出身の聖は、幼いころからネフローゼを患っていた。
入院中に父親が買ってきてくれたのが、将棋との出会いだ。
病気は一生もので、大人になっても、体調のいい日はない。
しかし聖は、名人になることを目標に、将棋に打ち込んでいく。
将棋一筋かと思いきや、漫画が好きで、大酒のみで、マージャンも大好き。
凝縮された濃い人生を、彼は駆け抜けたのだった。