タイの映画である。
リンは母親を早くに亡くして、教師である父と二人暮らしだ。
彼女の中等学校での成績は抜群で、奨学金を貰って名門高校に通うことになった。
リンは、高校でも成績優秀だ。
入学当初に親しくなったグレースは、性格は明るいが、成績は良くない。
このままでは、演劇部の活動ができなくなると行って、リンに泣きついてきた。
仕方なくリンは、グレースに勉強を教えてやる。
試験の時、偶然、教えたのと同じ問題が出た。
しかし、頭の良くないグレースは解くことができない。
リンは、そっと答えを教えてやった。
カンニングに成功したグレースは、基準点を突破して、演劇部を続けることができた。
グレースは、リンを彼氏である金持ちのパットに紹介した。
パットも、成績が悪いから、カンニングをして成績を上げたいという。
しかも、彼以外にも、それを望んでいる生徒が多数いた。
パットは、1人1教科3000バーツでどうかと、持ちかけた。
リンは、引き受けた。
試験は全て、マークシートだ。
リンは、ピアノ曲を弾く指の動かし方で、サインを作った。
そして、成功した。
ところが、もう一人の奨学生で、真面目な秀才バンクが、生徒のカンニングを校長に告発した。
その結果リンは、奨学金を止められ、海外留学の道も閉ざされた。
1年後。
パットとグレースが、アメリカの大学に行くために、世界規模の統一試験STICを受けることになった。
それもマークシートだ。
二人はリンに、カンニングでの儲け話を持ちかけた。
そして、優等生バンクも巻き込み、海外との時差を利用してのカンニング作戦が始まった。
この作品は、スリルとサスペンスに満ちている。
カンニングというと他愛のないものだが、金儲けの手段にし、しかも、海外に出向いてという壮大なスケールだというのも、面白い。
学生時代を思い出して、わくわくできる作品だ。