黒木華主演、日本の映画である。
典子は、二十歳の女子大生だ。
両親と弟の四人で暮らしている。
時々、同い年の従姉妹、美智子が遊びに来る。
美智子は、田舎から出てきて一人暮らしをしている。
美智子が遊びに来ていた日、母が、近所にいる武田さんにお茶を習ったらどうかと勧めてきた。
躊躇する典子と、飛びつく美智子。
二人は、武田さんの家を訪ねた。
部屋に通され、掛け軸などを眺めていると、武田のおばさんが入ってきた。
それから毎週土曜日、二人でお茶を習いに通った。
だんだんと、形が身についていく。
月日が経ち、美智子は就職したが、典子はアルバイトだ。
二人は、武田の元に通い続けた。
三年経ち、突然、美智子は会社を辞めると言い出した。
田舎に帰って、お見合いをするという。
美智子は、宣言した通りに見合いして結婚、理想的な家庭を築いた。
どんどん先へ進んでいく美智子を見て、典子は取り残された気分だ。
彼女は、出版社の試験を受けたが、それにも失敗していた。
さらに、長く付き合っていた男性に、結婚直前に裏切られた。
茶道を通しての、典子の成長物語である。
ストーリーは、淡々と進行する。
茶の作法の勉強になる。
また、場面の切り替わりが、二十四節気ごとで、風流だ。
お茶の先生役は、樹木希林である。