紀元130年代、ハドリアヌス帝の元でローマ帝国は栄えていた。
浴場の設計技師ルシウス・モディトゥスは、古き良き時代の浴場を理想としていた。
しかし、斬新なものを好む雇い主に受け入れられず、失業してしまう。
落ち込んでいるルシウスを、友人のマルクスがテルマエ ( 公衆浴場 ) に誘った。
湯船に浸かっていたルシウスは、突然、水流に巻き込まれて、現代の日本にタイムスリップしてしまう。
出てきたところは、銭湯だった。
彼は、初めて見る「平たい顔族」 をローマの奴隷民族だと思ったが、浴場の美しさやシステムに感動した。
そして女湯の方に入っていき、投げつけられたものが当たって気を失ってしまう。
そんな彼を、漫画家志望の山越真美が、スケッチした。
彼は男湯に引きずられていって、意識を取り戻した。
そして親切なオジさんに、「果実の味がする牛の乳 ( フルーツ牛乳 ) 」 をもらった。
その味に感動していると、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
ふと気がつくと、彼はテルマエの床に寝かされていた。
彼は、夢だったのかと思ったが、足元に牛乳瓶が落ちていた。
その後ルシウスは、日本の銭湯で見てきたことを取り入れたテルマエを造り、大好評を博した。
彼がテルマエの湯に浸かり、老人達が自宅で風呂に入るにはどうすればいいかを考えていると、再び、現代の日本にタイムスリップした。
今度は、山越真美の自宅の風呂だ。
彼は、シャワーやシャンプーハットに感動した。
名声が上がった彼は、ハドリアヌス帝の風呂を設計することになった。
阿部寛のコミカルな演技が、いい。
テンポよく物語が続く。
笑いの種が、ことごとく面白い。