映像会社でスタイリストとして働いている上村忍は、美容室を営む母と二人暮らしだ。
姉は嫁ぎ、父は忍が幼い頃に蒸発して、既に亡くなっていると聞かされてきた。
忍は、父の友人山下洋一郎から、父がスペインのセゴビアで生きていると聞かされた。
それで忍は、専門学校でスペイン語を学び始めた。
ある日、専門学校のロビーでタバコの火が飛んできた。
臨時講師の山野辺健が、誤って飛ばしてしまったのだった。
それが切っ掛けで、二人は仲良くなった。
チンピラのように見える健は、外語大出身で商社マンだったのだが、今は退職して語学学校で働いている。
スペイン語が、堪能だ。
また、外国人女性相手のブローカー、ミッキー安田の手伝いもしている。
忍の元に、山下から父が病気で倒れ、重篤だとの知らせが入った。
翌日、忍ぶと山下は、スペインに旅発った。
健も、2人を追いかけてスペインへ飛んだ。
この映画は、百恵・友和ペア、10作品目の記念作品である。
実際に、スペインでロケをしている。
この2人の作品は、どれも、カラッとした明るさがない。
山口百恵にはじけた明るさがないから、仕方がないが。
暗い雰囲気の作品は、ファンでないと、あまり楽しめない。