日本のアニメーション映画である。
大正時代。
山に住む竈門炭次郎は、父を亡くした後、病弱の母と弟妹達を、炭焼きをして養っている。
炭次郎は、人一倍、鼻が効いた。
その日、山を下りて麓の街で炭を売り、いろいろと手伝いをしている内に日が暮れた。
1泊して帰ると、家族が血まみれで死んでいた。
鬼に襲われたのだ。
妹の禰豆子だけ、まだ身体が温かかったので、炭次郎は彼女を背負い、山を駈け降りた。
途中、禰豆子が鬼に変身した。
炭次郎を喰おうとしているところに、鬼狩りの富岡義勇が助けに入った。
富岡は、禰豆子を切り捨てようとしたが、炭次郎が彼女を庇う。
禰豆子も、人間の心が残っていて、富岡に倒された兄を庇った。
「この2人は、違う」 と感じた富岡は、彼の師匠・鱗滝左近次の元に、2人を行かせた。
2人は、旅の途中に寄った寺で、鬼に出くわした。
鬼は炭次郎を喰おうと、襲いかかる。
間一髪のところ、鬼になって力が付いた禰豆子が、鬼の首を蹴って刎ねた。
それでも鬼は死ななかった。
死闘の末、やっと鬼の首を斧で取り押さえた。
トドメを刺さねばならない。
そこに、天狗の面を付けた老人が現われ、石で頭を潰すように告げた。
心優しい炭次郎は、手が動かない。
やがて夜が明け、日の光に当たった鬼は、消滅した。
この老人が、鱗滝左近次である。
左近次の試練に合格した炭次郎は、鬼殺隊の剣士になる訓練を受けることになった。
禰豆子は、眠ったままだ。
修行の内に一年が過ぎ、炭次郎は大きな岩のところに連れてこられた。
これを斬れば、鬼殺隊の最終選別に行くことができる。
この作品は、売れる作品の三要素「友情、努力、勝利」 が揃っている。
話の流れも、売れる作品の王道を行っている。
ジャッキー・チェンの初期の作品、蛇拳、酔拳、笑拳とパターンは同じだ。
主人公が痛い目に遭い、師匠と出会い、鍛えて強くなり・・・。
シナリオ作法に忠実と言える作品だ。