日本の映画である。
日本財団の会長であり、WHOハンセン病制圧大使として働く笹川陽平氏は、ハンセン病撲滅のために、世界を飛び回っている。
ハンセン病は、薬で治る。
日本財団は、世界中の患者に薬を無償で配っている。
ハンセン病の薬はハンセン病にしか効かないので、転売されることなく患者に届く。
この病気は、痛みを伴わないので、罹っても放っておいたままにしてしまい、やがて顔や手足が変形する。
それで患者は、どこの国でも差別されてきた。
病気は治っても、変形した身体は元に戻らない。
聖書にも忌み嫌うべき対象として記述されている。
笹川は、アフリカの部落や、インドの隔離された不可触民の患者を訪ねていき、手を取って励ます。
ローマ法王フランシスコが、ハンセン病患者を差別する発言をした。
笹川は、抗議の手紙を書いた。
しかし、法王が読むこことはない。
笹川は、ローマ教皇庁と協議して、ハンセン病に関する国際シンポジウム開催にこぎ着けた。
重い映画である。
日本でも、ごく最近まで、ハンセン病患者を隔離していたのだ。