十朱幸代主演、日本の映画である。
関ヶ原の合戦は、西軍・小早川秀秋の裏切りにより、東軍が勝利した。
徳川家康は、早速、小早川を呼んで労った。
その折、勇猛な家臣・稲葉正成が同行した。
家康は、稲葉を我が家臣にしたいくらいだと褒め称えた。
武勲により小早川秀秋は出世したが、その後乱心し、自害して果てた。
同時に稲葉は、失脚した。
稲葉の妻、お福は窮状を訴えるため、伏見城の家康を訪ねていった。
そこでお福は、家康に抱かれた。
暫くして、お福の懐妊が分かった。
稲葉と離縁したお福は、子供達と女中を連れて江戸に下った。
江戸では、将軍秀忠に、なかなか世継ぎが生まれていなかったが、ようやく正室、お江与が懐妊した。
世継ぎが期待される中、乳母の選定が始まった。
お福も、その中にいた。
男子を産んで間もないお福は、乳の出が良かった。
お江与は、死産した。
立ち会っていた大姥局の計らいで、お福の子供を身代わりとした。
子は竹千代と名付けられ、世継ぎとして育てられた。
当然、お福が乳母である。
暫くして、お江与が、また、懐妊した。
そして男子が産まれ、国松と名付けられた。
竹千代の秘密を知る大姥局は、毒を盛って竹千代を暗殺しようとする。
しかし、竹千代と一緒に暮らすお福の息子 ( 竹千代の異父兄 ) 七之丞が、それに気付いて身代わりになった。
お福は、何としても竹千代を将軍にするのだと、決心した。
この作品は、お福が、「春日局」 を朝廷から下賜される前の物語である。
だから、作品内では「お福」 だ。
とても力強い女性として、描かれている。
好色な家康も、面白い。