藤純子主演、日本の映画である。
明治18年、岩国。
緋牡丹のお竜こと矢野竜子は、賭場でイカサマを見破っことで命を狙われた。
数人の男に囲まれて、斬り合いが始まる。
そこに、片桐と名乗る渡世人が現われて、男達を蹴散らした。
片桐が傷の手当てをしてくれいるときに、竜子は財布を落とした。
竜子は、5年前の出来事を話し始めた。
九州・矢野組の一人娘、矢野竜子は、父親である組長の方針で、厳しく躾られた。
そして、堅気との縁談がまとまった矢先、父が辻斬りにあって殺された。
結婚は破談になり、女では組は継げないということで、子分達は離散した。
父が殺された現場に落ちていたのが、この財布だった。
竜子は、持ち主に心当たりはないかと、片桐に問うた。
片桐は知らないと答え、さらに、堅気になれと言って立ち去った。
財布は、片桐が持ち去ってしまった。
その頃、竜子の子分・フグ新は、道後温泉を仕切る熊虎組に世話になっていた。
そのフグ新が、岩津組といざこざを起こして、組同士の出入りに発展していた。
噂を聞いた竜子が駆けつけ、喧嘩の仲裁をする。
竜子と岩津組長とのやり取りの一部始終を、大阪堂島・堂万組の女組長おたかが見ていた。
竜子の度胸を気に入ったおたかは、ここを丸く収め、組同士の喧嘩は収まった。
この後、竜子はおたかの世話になる。
片桐役は、特別出演の高倉健である。
高倉健が格好良すぎて、主役が霞んでしまっている。